海外

2010/10/27

きょうの「ポレポレ」

「じっくり」「辛抱」が続いていたが、もうあそこまで戻ることはなさそう。

だんだん、やりたいことや先延ばしにしていたやらなければならないことに目が向いてきた。今日ふたつほど片付けたが、いろいろありすぎ。いっぺんにやるのは不可能だし、まだ本調子でもない。優先順位をつけてひとつひとつこなしていく必要を感じる。

日本語のラジオはニュースやコマーシャルがまだあたまに響くので聞くことができないが、ワールドエアカレントのホームページをみたら、ケニアに行った方のインタビューで「向こうでは『ポレポレ〜』とすぐ言われる」とのこと。「ゆっくりゆっくり」という意味だそうで、「焦っているともよく言われたし『ハクナ マタタ』(問題ないさ)という言葉が出てきたりする」「それは何千年も暮らしている中で出てくる(生き方の)本質をついている」とのこと。インタヴューをしている葉加瀬太郎氏も「インドに行ったとき皆が言うのはまさに『問題ない』『まあまあそんなに焦らないで』の二つだった」とか。

とりあえず「ポレポレ」。

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2010/05/04

みどりと国際色を求めて

みどりと国際色を求めて
みどりと国際色を求めて
みどりと国際色を求めて
最近撮っている写真の題材に花が多い事に気がつきました。植物の生き様に惹かれているのだな〜と思い、さいたま市の国際交流フェスティバルに来ました。ここは見沼田んぼに広がる市民の森、といっても本物の森ではありませんが、気持ち良かったです。剪定された枝の脇からけなげに花を咲かせる八重桜はたまたま見つけました。

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2010/02/07

中国は民主化が先

数日前基軸通貨が移る可能性について書きました。確かに中国はGDPで今年度中に日本を抜きアジアで最大規模になるだろうとダボス会議で竹中平蔵氏が断言した(TIME誌)そうです。さらに日本のように「もう発展はいいや」という態度ではありません。すべての国民に富が行き渡るようにさらなる発展を求め続けるでしょう。経済の規模からいって、NYLONKONの地位はもう揺るがないでしょう。

しかし、言論の自由が保障されない国の通貨が基軸通貨になるとは考えにくい。通貨とは人々が信頼してものやサービスの対価として受け取ることが前提です。当たり前ですね。言論の自由が保障されず、いつなんどき政府の態度が変わるか分からない通貨をみんなが受け取るかといえばNOですね。まず民主化と言論などの統制からの自由化が絶対に必要です。インドはアメリカと並ぶ世界最大の民主主義国家です。昨年の総選挙でも日本の10倍の人口がいるにもかかわらず投票翌日には結果が判明し、選挙結果をすべての党が受け入れています。選挙プロセスに不正があったと主張する党はありませんでした。中国がそういうレベルに達するのにいったい何年かかるのでしょう。それまでは結果として人民元が基軸通貨になることは無いでしょう。

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2010/02/01

NYLONKON

このタイトル、なんのことだか分かりますか?自分も先週はじめてこの言い方に出会いました。

これはアメリカのニューヨーク・イギリスのロンドン・そして中国の香港を合成した言葉で、意味は世界金融の中核を担う三都市という意味です。

バブル絶頂期、日本円は国際通貨としてはばたく可能性がありました。実際アジアにおける金融センターの役割は、東京が担っていました。しかし日本円はローカル通貨として徐々にその価値を落としつつあります。一方中国の人民元はすでに東南アジア諸国では米ドルよりも通用しやすいというレポートもあります。

日本が不景気であえぐ中、韓国経済は絶好調です。GDP伸び率は日本の10倍の一方、インフレ率は2%台と安定しています。

日本を代表するといわれる企業の凋落ぶりが著しいです。トヨタはプリウスしか売れていないと聞きますが、それは国費を投じて補助金と減税による優遇策を講じているから。トヨタの工場で生産にあたる工員があのプリウスを買えるか、自社の従業員が買えないような値段のものを国費で若干安くして売れているといったってたかが知れているでしょう。日本のほとんどの製造業がこのような事態に陥っています。フォルクスワーゲンと提携してインドをはじめとした新興国(もっともインドはイギリスが来るまで世界貿易の2割を占める大国でした)で売り上げを稼ぐスズキがそのうち日本一の企業になるのではないかという予感がします。トヨタは今のままではアメリカのゼネラルモータースと同じ道を歩むでしょう。プリウスを安くしないのは、せっかくの技術なのだから最初は高く売ってもとをとろうと思っているからだと思います。それは今までなら当然の投資回収の仕方でした。しかし中国もインドもその他のいわゆる新興国も、経済成長のスピードは日本のそれの7倍から10倍以上の速度で進展しています。車を買える人たちがものすごい勢いで増えている、その市場に食い込んでいるところが伸びている。韓国経済が好調なのはその市場にがっちり食い込んでいるからです。

インドのタタモーターが開発した2000ドルカー「ナノ」は、当初その値段でぎりぎり買える層が基本装備で買っていくと思われていました。しかしふたを開ければ、ほとんどの買い手がオプション装備をつけて自分流にカスタマイズしています。先日ソニーの広告で「余分はいらない、十分が欲しい」というキャッチフレーズがありました。しかし、ソニー製品は余計な装備がとても多くてカスタマイズしにくいです。ウオークマンは明白にI podを意識していますが、I podにかなわない。それはソフトウエア(アプリケーション)を囲い込んで、利用者が自由にカスタマイズできないようになっているからでしょう。

TIMEを読んでいると、アジア版であるにもかかわらず日本の記事の少ないことに衝撃を受けます。観光ガイドの記事として沖縄が紹介されたり、コラムで自殺を思いとどまらせる相談役がいるという話題で福井県の東尋坊が取り上げられたりしていました。

世界中がグローバルにつながって様々なうねり(プラスもマイナスもありますが)を起こしているというのに、日本人の関心は少ない国内の利権の奪い合いに終始していて、将来的にもっと成長するというモチベーションがほとんどありません。世界の中で主導的地位を築こうという大局観に基づく動きが全く感じられません。

米ドルが世界の基軸通貨である時代は終わりを告げつつあります。イギリスポンドからアメリカドルに基軸通貨の地位が移るまで30年くらいかかりました。米ドルもそう簡単には基軸通貨としての地位を譲らないでしょうが、徐々にその時代が終わりつつあることは間違いなく、その肩代わりをするのはどうもユーロではなく、最近よく議論される合成通貨でもなく、どうやら中国人民元になりそうです。「NYLONKON」という造語(ネーミング)はその事実を如実に物語ると感じます。

日経新聞で数ヶ月前、日本有数の大企業の会長が「自宅で何がどこにあるか分からず、妻に怒られ、人に怒られるというのはこんなにストレスを感じるものなのだと改めて思い知った」と書いていました。そんなコラムがどうどうと掲載されること自体に幻滅します。日本航空が抱える問題は多かれ少なかれ日本の大企業や役所が抱える問題です。甘い再建策で再破綻が噂される日本航空の姿は、この国そのものの姿を暗示していると思えてなりません。

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2010/01/14

今の為替について

先日ザ・プライスとセブン&アイホールディングスの話題を書いた記事で、輸入先の多くが中国なのに米ドルにだけ円高になっても円高差益は生まれない、イメージだけだと書きましたが訂正します。中国の人民元は政策的に米ドルと連動させているので、米ドルに対してだけ円高でも中国製品の輸入価格が下がる可能性はあります。実際の商談で支払い(決済)通貨を何にするのか、最近の実務に疎いので分からないですが、円高差益の分、安く出来る可能性はあります。

人民元と米ドルの為替が連動しているのは中国政府が多額の為替介入をしている為で、介入の結果生じる外貨準備は2兆ドルを超えるそうです。その外貨準備を日本のように米国債中心に運用するリスクの高さからユーロなどに分散しようとしているものの、金額が大きすぎてままならないようです。それが目下為替の不安定要因になっています。アメリカドルが世界の基軸通貨である時代が終わりつつあることはほとんどの経済評論家の一致意見ですが、それがいつか、は難しい問題です。イギリスポンドの時代からアメリカドルの時代になるのに30年かかっています。世界大戦みたいなことはもうありえないと思いますが、戦争の時代とは違う形での激動の時代を私たちは生きているのだと思います。

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2009/11/26

ブラックフライデー

明日、アメリカはブラックフライデイ(Black Friday)という日なのだそうです。なんのことだと思いますか?クリスマス商戦の初日のことなのです。今週号のTIME誌にその話題が載っていたのと、今週の本郷教会での英会話授業の中で話題に出たので一気に覚えてしまいました。

日本では連休にかけて川口そごうが5日間連続ミレニアムカード会員優待セールをしたのをはじめとして、今年の12月は厳しい歳末商戦になると見込んでセールを前倒しでしています。しかしアメリカでは事情が違うのだそうです。今日11月26日はサンクスギビングデイという祝日です。この日は手持ちの辞書によると「1620年Mayflower号で英国からやってきた初期の移住者が最初の収穫を神に感謝することからはじまった」そうで、この日まではクリスマスセールではないらしいです。人々も消費を控えるようです。だからこそ、明日からはTIME誌いわく、ばかげたようなほどの買い物シーズンになるのだそうです。

アメリカのクリスマス商戦の売れ行きは世界中の経済に影響を与えます。なにしろこの時期のアメリカ人の買い物意欲はすごいのです。世界中からあらゆるものを買いまくるといってもいいくらい。だから日本でもニュースになる訳ですね。

しかしリーマンショック以降、様々な雑誌や本が警告してきたように、アメリカは人(クレジット)も国(国債)も借金して買い物をするのが難しくなりつつあります。アメリカドルが今日一時的にですが1ドル86円になりましたね。アメリカドルと米国債に対して人も国も疑心暗鬼になりつつあります。一ヶ月後、為替や株価はいったいどうなっているでしょう。新聞をとるのをやめても気になって仕方のない話題です。

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2009/08/18

こんな時だからこそ気になる

こんな時だからこそ気になる
明後日韓国へ行くと思うとこんな広告も気になります。LG電子は韓国の大手家電メーカー。インドでは車は日本のスズキがシェアを半分握っていますが、エアコンや洗濯機などのいわゆる白物家電ではLGがトップシェアを握っています。

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2009/05/19

7億人の総選挙

インドでは日本より一足早く総選挙が実施されました。土曜日が投票日だったようですが、有権者が7億人もいるのに即日開票、結果が判明するというのはアメリカよりすごいのではないでしょうか。

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2009/05/02

遠くなったり近くなったり

実は昨年のインドで新たにお友達になって頻繁に連絡を取っているのは、ダージリン近郊に住む30歳前後の人です。日本に一度来たことがあって日本語を勉強しているし働いていてもいるので忙しそうです。

インドの人はほとんど携帯電話を持っているので固定電話をあまり使いません。ところが相手の住んでいるのはダージリン。ダージリンなら山の上の街ですから携帯電波はばっちり届きますが、時折電波の届きにくいところへ出かけていることがあります。あるいは2月~3月にかけて一ヶ月もタイに旅行に行っていました。だから基本的には毎週電話しているのですが、電話が通じないことが頻繁にあります。海外通話ですからいくつもの交換局を経由しているのも理由のひとつかもしれません。

前回、前々回と自分を受け入れてくれたニラージュさんは、もうさすがに自分を受け入れる義理もないので、今度行くときは、連絡は取りますがニラージュさん宅以外に泊まる場所を探さなければなりません。デリーやムンバイにも知り合いができたので宿泊のあてはありますが、一番会いたいのがこのダージリンの人。独身で下宿しているようなので、自分をホームステイ受け入れする余裕はないのですが、もし自分が来るなら友人をあたってくれることになっています。

というか・・・なっているというのも口約束ですから実際どうなるか分かりません。相手と電話が一ヶ月もつながらないと「もうインドに行くのも難しいかな?」なんておもったりします。でも昨夜電話が通じて少し話して「また電話してください」といわれたので、なんだかまた近くなったような気がして。日本語2割英語8割で話しています。

観光だけのために行くのはつまらないし、今の自分にとって大きな金額をかけていく理由にはならないのです。やはりつながりを作るための旅でなければ。今晩から松山に行くのも観光目的ではありません。そういう意味では電話が通じるか通じないかでインドが近くなったり遠くなったりするのです。昨日電話が通じてやっとまたインドが近くなりました。インド人といってもチベットやネパールの系統のモンゴロイドなので顔立ちが日本人とそっくり。先日行ったタイでは何度も日本人と間違えられたそうです。片言とはいえ日本語が話せるのだからそうでしょう。会いたいなあ。

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2009/03/22

ガイドに載っていない香港と中国をかじる

今日3時間かけて読み終わったのは「転がる香港に苔は生えない」と言う本(文春文庫 2006年10月)です。これは文庫本にして990円という値段が示すようにかなりの長編です。著者は星野博美さんで、2000年4月に単行本として出版されたとき大宅壮一ノンフィクション賞をとっています。自分は2月から「愚か者中国を行く」(光文社新書(2008年5月)と「転がる香港~」を続けざまに読みました。すごく面白かったと同時に考えさせられました。「愚か者~」は著者が大学時代に留学した香港を基点に中国大陸を友人とともに列車で旅をしたときの記録。ほんの20年くらい前の、でも今では味わえないような中国を知ることができます。そして「転がる香港~」は香港が中国へ返還される前後の2年を著者が過ごす体験記。

インドでの体験とだぶらせながら読みました。多くのアジアの国で経済発展とともに同じようなことがおきているのかもしれないと思いました。ただ「中国」と言う大国にして表面上は社会主義の国ならではの人々の生き様を感じさせられました。日本に住んでいると「安心」できる生活こそが一番だと考えがちですが、「安心」と言う言葉は少なくとも香港にはない。中国大陸から様々な理由で移住してきた人たち、その人たちは今の自分たちを肯定することなく常によりよい地位を求めて動き続けるのです。主張し続けることでもある、日本人には生きづらいところだろうと思いました。でも自分の今の生きづらさを考えてみれば、動き続けることでなんとか病気でも食っていける人生を模索する自分と、政府をまったく信頼できず動き続けながら将来を自ら作っていこうとする香港の人たちはちょっとだけ似ているかもとおもいました。あとは「社会主義」「結果平等」ということがどういうことかも思い知りました。

いや、思い知ったというには書物の上の体験は穏やか過ぎます。ほんのさわりをかじっただけ。でもその衝撃は強かったです。インドを知っているがために推測できる事情もあります。インドも事実上の社会主義体制を放棄してから経済発展がものすごい速度で進んでいます。インドでも「安心」というのはないのではないか。「安心」というのは「他人任せにしても安全」ということではないですか?他人任せにするという発想がいかにも日本的なのではないか・・・その「安心」は異質なものを排除することで成り立つ・・・だから日本はインドのニラージュ曰く「アメリカやイギリスよりも、世界一ビザの取りにくい国」として入国管理が極めて厳格なのでしょう。ただ、入国に関してはことこれほど難しいのに、出国に関しては「国民の生命財産を守る」というにはあまりにもお粗末な対応しかできていないので、これは以前読んだ「金色のゆりかご」(佐川光晴著 光文社 2008年6月)を読むと分かります。

自分は観光地に最近あまり興味がありません。地元の人の生活、文化を体験しそこから自分の生きる指針を得ることに興味があって、だから昨年夏の国内旅行でもいったい何人の人と会ってきたことか。ガイドブックでも「地球の歩き方」のほんとうに「歩き方」、つまり習慣の違いや食べ物、水、その他気をつけなければならないこと様々に興味があります。

社会福祉政策に決定的なミスがあり、そこからこぼれ落ちている(それでもずいぶんと自分はましな生活をさせてもらっていますが)自分にとって、普通に過ごしていては見えない、同じようにこぼれ落ちている多くの人たちの生活が否が応でも見えてしまう。だから自分の将来を他人に委ねるにはまだ早いように思えるのです。

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