精神福祉・精神障害

2022/05/17

はたらくこと

精神障がいを持って障害者雇用で働いている人が、一年働き続けられた割合は大体5割だそうです。

身体障がいで8割、知的障がいで7割とのことで精神はかなり低い。精神障がいは就職が決まってもまだその先のハードルが高いんですね。

人間関係などのメンタル面でやられちゃうのかと思いましたが、そうではないようです。もちろんそれも無くはないようですが、一番は頑張りすぎ。精神障害者は見た目が普通なので、本人が職場に「こういう配慮が必要だ」としっかり伝えないといけないのですが、それができないと会社も無理をさせるし、本人もできると思って頑張っちゃう。結果として調子を崩して離職してしまうというケースが多いようです。

あとは仕事のミスマッチ。感覚過敏なのにうるさい職場だったりすると、それで参っちゃうんだそうです。感覚過敏の人ってそんなにいるんですね。きっと仕事に限らず暮らし全般で苦労しているでしょう。

自分も感覚過敏なのに、あのうるさくてざわざわするお店で良く頑張ってますね。苦痛は苦痛なのですがなんとかしのいでいます。ミスマッチで全然ダメというケースもあるのでしょう。

自分も頑張り過ぎは禁物だと思いました。今月は3連勤があるから19日出勤です。カレンダー次第ですが、月18日だと手取りが10万円になります。しかし月17日のケースが多いので、微妙に10万円を割る事が多いとわかって来ました。10万円を割るとひやっとします。でも連続2連勤継続中の現段階でカレンダーをにらみながら考えると、3連勤は多分想像以上に大変でしょう。無理して稼ごうとするのは危険だと思いました。

それにしても、精神障がいを持っている人が相当幅広くいろんな職場で働いているようです。心強いです。以前は事務補助とか倉庫会社のピッキングとか、裏方の仕事が多かった。それが自分なんか限定的ではありますが、接客の最前線にいるんですものね。お客さんには全く見分けがつきません。幸いクレームを受けることは今のところ無いですが、ほんとうにいろいろなことを聞かれます。この業種は「お客さんが優しくない」と本社の人事の方が言っていましたが、扱い品目が多いので、お客さんが迷うのは当然だと思います。

最近は単に聞かれた事に答えるだけでなく、ちょっとした愚痴も聞いて差し上げられるようになってきました。化粧品の担当の方は1時間お客さんの愚痴に付き合って買ってもらう事もあるそうです。

明日もう1日頑張ってなんとかひと息つきたいです。

| | コメント (0)

2017/09/28

カサンドラ症候群

カサンドラ症候群というのを知っていますか?

自分は今まで「精神疾患は成育歴が大きく影響する」ものだと思っていました。頑張りすぎるのは他人の評価依存だからで、そうなるのは家族関係に原因があるからだと思っていたのです。これは親が原因ということではなく、その関係性の中でうまくいかないことがあるのが原因ではないかという意味です。

ところがリワークではなんとなく原因を2種類設定している気がするのです。ひとつは自分が考えてきた家族機能の問題です。これはカウンセリングでフォローできます。もうひとつは発達障がいです。

自分は今まで通ってきた就労支援施設でもやんわりと「自閉症スペクトラム」の傾向があるといわれていたような気がするのですが、ごく最近までそういうことは考えていませんでした。

しかしリワークでは全員が自閉症スペクトラムにまつわる本を読まされるのです。そして先日は心理検査までやったのです。自分の結果は20という数字で提示されました。27~30が確実に自閉症スペクトラム該当で、中には37という高い数値が出た方もいました。


発達障がいというと最近有名なのはADHDですね。注意欠陥多動性障害という翻訳で(最近は違う言い方もするそうです)、よくあるのが家が全くかたずけられない人のケースです。またいわゆる空気が読めない典型ともいわれます。

自閉症スペクトラムも発達障がいの一種で、さまざまな能力がアンバランスであることが多いようです。自分の場合、診断によるとコミュニケーション能力に支障がないので値が小さいが、感覚過敏のように日常生活に大きな支障が出ていることが特徴とか。

毎日通る駅ならともかく、子どものころから日常は行かないところまですらすら覚えてしまうなど、関心のある物事はやたらと記憶力がよく、そうでないものはからっきしダメというのは自閉症スペクトラムの典型だそうです。

リワークのあるクリニックは発達障がいのお子さんを支援しているプログラムがあって、よくその子どもたちと同じ時間にタイピングをすることがあるのです。数分の休憩になるとお子さんたちがいろいろ話してくれるのですが、戦国時代の武将にやたらと詳しい男の子、星などの天体にやたらに詳しい女の子などがいて(小中学生です)うならされます。

シャーロックホームズは自閉症スペクトラムの典型の一人です。実在ではありませんが犯罪捜査の役立ちそうな知識はめちゃくちゃあるのに芸能界のことなどは全く知らず(あえて知識を入れない)必要があればワトソン博士に聞くではありませんか。


こうした自閉症スペクトラムの人はとびぬけた能力がすべてにわたると勘違いされて、過剰な期待をされやすいのです。そしてADHDの人と同様コミュニケーションが下手なケースも多く、これが原因で2次障がいとしてうつ病や適応障害などになるようです。これが実は案外多いことが最近はっきりしてきました。

そしてこうしたアンバランスな配偶者に振り回されてうつ病などになってしまうことを、カサンドラ症候群というんだそうです。

続きは後日。

| | コメント (0)

2016/07/02

アルコール専門

活動的になっているのはヒッポの活動ばかりではなく、このところとても多くの方と出会っています。その中で身内にアルコールの問題を抱えている方が3人もいます。自分にぶっちゃけで打ち明けてくださった方で3人ですから、世の中には相当の方がこの問題で悩んでおられるのではないでしょうか。

この3人の方の身内に共通するのが久里浜病院に入院したり一時的に通院されたりしていることです。久里浜病院は正式には「国立病院機構久里浜医療センター」といいます。ここは「精神科」とはあえて分けられた「アルコール科」というのがあって専門的な治療をしているのです。アルコール問題を抱えている方は一度ホームページなどで調べてみたり問い合わせてみたりするとよいと思います。

他にも最近多いネット依存治療部門やいわゆるギャンブル依存(病的ギャンブリング)治療部門、思春期・青年期精神科外来なんていうのもあります。他院通院でこの病院のデイケアに通うなんて言うことも場合によっては可能みたい。自分が今の病院に通うきっかけだったのも主治医が大学病院でありながらそこにデイケアがなかったためデイケアだけ使わせてもらえたからなのですが、主治医と利用するデイケアの病院が違うというケースは実はあまり認められないんですよね。

| | コメント (0)

2013/06/30

統合失調症講座

きょうの「やさしく学べる統合失調症の話」(川口市保健センター主催)はとても分かりやすく良かったです。具体的な症例を交えた話だったので当事者の人はちょっときついかなとも思いましたが、その辺り配慮もありました。講師は北区の西ヶ原病院の院長先生でしたが、とても親しみやすい感じで、質問にも気持ちをこめて丁寧に答えてくださっていました。こういう先生だったらついていけそうな気がします。

うつ病と統合失調症の関係についても言及があったので少し書いておきます。以前だったら「うつ病」と「統合失調症」は全く別の病気と考えられていて、今でも診療報酬の計算上は分かれているけれども、最新の考え方では統合失調症の初期症状や陰性症状として「ゆううつ気分」や「やる気がしない」といったうつ病の典型症状もあるので、厳密な線引きはできないのだそうです。虹の色が明確に7色に区分できないのと同様、グラデーションのあるなかのいくつかのピークのことをさして「うつ病」とい言ったり「統合失調症」と言ったりするというはなしでした。確かに自分の場合、視覚聴覚の過敏状態に対しては抗精神病薬(統合失調症の薬)が処方されました。あの時はショックを感じましたが、ドーパミンが過剰に分泌されるとそういう状態になるみたいで、被害妄想や幻聴などもそれが原因だそうですからそういう処方もありなのでしょう。

一般にどのような文化的背景の集団の中でも100人に1人程度は統合失調症の患者はいると言われてきましたが、最近は軽症化して、ひとつのプロジェクトメンバーの中に1〜2人いてもおかしくないくらいの割合で患者がいるそうです。

西ヶ原病院では副作用が少なくこれからでる薬も出せる場合があるそうです。これは自分は「治験をやっている」と言う意味に解釈しました。川口周辺ではあまりやっていないそうなので、もし困っている方がおられたら、南北線で王子から一駅ですから、この病院にかかるのも考えていいのではと思いました。

あと患者さんへの周囲の対応と言う点では、認知症やひきこもりなどと共通する点もあって奥が深いという印象をもちました。

久しぶりに病気に関してこんなに書きました。

| | コメント (0)

2012/09/30

うつ病講演会

きょうは午後から川口市の「みんなで学ぶうつ病」〜回復へのヒントを得るために〜と題した講演会が西川口駅近くの並木公民館であったので聞きに行ってきました。たまたま先日書いた浦和の病院の先生が講師で、うつ病の基本知識からそちらの病院で行っているリワークプログラムの概要に至るまで2時間、中身の濃い講演会でした。あまりにも情報が多く、頭が疲れて帰宅後2時間くらい横になってしまいました。情報過敏は収まってきても、頭の情報処理能力はまだ落ちているのかもしれません。

リワークプログラムは長期(といっても半年とか1年とかいったスパンのよう)休職していて、復職をめざす方が対象で、自分みたいに完全に職から離れている場合は対象外であることを再確認できました。現在15〜20人の方がプログラムに取り組んでいるそうです。集団認知行動療法も休職中を含む就業者が対象だそうです。中身はそちらの病院のホームページで紹介されています。午前中その日の新聞を読んで気になった記事の要約をし、午後利用者同士でディスカッションをするなどかなりレベルの高いことをやるようです。多くの方が半年くらいで復職を果たすそうです。自分みたいな状況の場合はまず体力をつけることが先なのが良くわかりました。全国のリワークプログラム実施施設はこちらでも紹介されているそうです。

うつ病は、良くなってからも持続治療として1年は薬を飲み続けるほうが再発を防止できるとのこと。またちゃんと良くなって(寛解して)から復職しないと約5割の確率で再発し、その後も同じことを繰り返すと再発率が7割になると言った感じで治りにくくなるそうです。10年前の約2倍の100万人以上がこの病気を発症しているという話もありました。実に15人に1人は一度はこの病気にかかるそうです。

会場には精神障碍を抱える人が利用できる市内施設の紹介ボードもあり、自分の通っているのと同じ法人の施設も紹介されていました。

講演会の定員は100人とのことでしたが、ざっと見た感じ100人以上の聴講者がいたようです。いろいろと質問も出て、当事者でなくその周囲の方もおられたようでした。

台風が心配でしたが、降られる前に帰宅できたので良かったです。でもこの程度の情報量でもずいぶん疲れるのだなと思いました。あまりいろいろ知識を入れずに、目先の課題に集中していったほうが自分の場合良さそうです。

| | コメント (0)

2012/08/22

請求書兼領収書

きょうは施設で請求書兼領収書をもらいました。金額は0円です。どういうことかというと、自分が仕事をもらっている施設では自分は「利用者」というお客さん待遇で、施設の職員の人件費その他は利用者の「利用料」でまかなわれているのです。これが小泉政権時代にできた「障碍者自立支援法」の決まりで原則「利用者」の1割負担なのです。「工賃」という名前の給金は出るけれど,代わりに「利用料」を納めなければならないのです。これは障碍が重くて介護や家事援助を頼んだりグループホームを利用したりすればその分だけ増える「応益負担」になっていて、その矛盾(障碍の重い人は概して収入も少ない)を指摘したのが、このブログのサイドバーにある「障碍者自立支援法と応益負担」というブックレットです。自分が最初に福祉作業所を利用した時、工賃が月1000円もらえる一方で利用料が1500円自己負担で差し引きマイナスだったのはこの仕組みによるのです。現在は世帯の所得が一定以下の人は負担上限額が0円になりましたが仮に1割自己負担だと工賃の3分の1を利用料として払わなければなりません。「工賃」を稼ぐために「利用料」を自己負担している人もまだいるのです。今の施設は工賃水準が高いからこれでもかなり良いほうです。

今の施設へ通っている人は世帯所得が一定以下の人が多いようですが、この場合の「世帯」に親は含まれないことになっているので、実際は両親と同居している人が多いようです。自分みたいに仕事の日には食事の支度をきちんとしなければならないという話をあまり聞かないからです。ある意味障碍者の中でも「恵まれた」人でなければ、この施設で働くのはムリでしょう。自分もこれでも恵まれていることは痛感します。デイケアに通っている人の中には、もっと大変な人が数多くいます。でもきついことは確かです。良くやっているよなあ、自分。

きょうのAFNラジオではイーグルスのホテル・カリフォルニアやらジョン・レノンのスターティング・オーバー、ダイアナ・ロスのタッチ・ミー・イン・ザモーニングなどイントロですぐ分かる曲がかかり懐かしすぎです。

| | コメント (0)

2012/08/10

それ以前

施設の仕事で関連のグループホームへ行く途中に、精神科の病院みたいに見えるけれど「サナトリウム」という名前で良くわからない建物があってずっと気になっていました。昨日デイケアのパソコンで検索をかけてみたら、やはり精神科の病院でした。そしてそのホームページを見ると、職場復帰のための「リワーク」プログラムや、効果は高いけれど保険の算定点数が低いためになかなか普及していない「認知行動療法」のプログラムをやっていることが分かりました。そこできょうデイケアで、どの程度の人が対象でどんなことをやっているのか、調べてもらいました。すると、「リワーク」というのは長いと言っても私傷病休職ですむ1年とか2年仕事から遠ざかっている人が対象で、「認知行動療法」プログラムもそうらしく、自分みたいに8年以上もブランクがある場合は「リワーク」以前だと言うことが分かりました。自分の場合はデイケアと今の就労支援施設を続けて体力をつけ、通えている実績を作るところからやらなければならないのです。まだまだ長い時間が必要です。ただどういう流れで社会復帰へつながって行くのかが多少具体的になってきたとも言えるので、それは良かったと思います。ちなみにその病院はこちらで、埼玉県でいまのところ唯一うつ病患者のリワークプログラムを実施しているらしいです。

今朝も4時起きで女子サッカーの試合をリアルタイムで聞くことができました。アメリカに2点取られたのは痛かったけれど、よく1点返しましたね。昼間若干ですが眠かったです。

| | コメント (0)

2012/07/08

やはり「社会復帰」

目下の心配事というのはこういうことです。身体・知的障碍と精神障碍の違いのひとつで、精神障碍は治る可能性があるので、2年に一度診断書を年金機構に提出しなければならないのです。その時期がもうそろそろなのです。

障碍年金をもらえることになった時、自分は2年限りのつもりでした。うつ病という病は統合失調症などとは違って数年で治るものだとおもっていて、それを前提に動いていました。それがそうならず今度で4枚目の診断書になります。デイケアで相談すると、前回の診断書の控えを確認してくれて「うそは書けないけど、現状から考えれば基本的に前回と同じような診断書になると思いますよ」と言われました。だから大丈夫だとは思うのですが、逆に言うとそれだけ快復に時間がかかっているわけで、これは想定外のことです。結果(書きたくはないのですが)お金の心配を第一にしなければならなくなってきました。今すぐにどうなるということはありませんが、まだ少なくとも数年かかると考えざるを得ないので出費は最低限におさめて行かねばなりません。バスをなるべくやめて自転車での移動を増やしたのも、自転車が好きということもありつつやはり経済的な問題もあったからです。一時期に較べるとだいぶ止血できて、なんとかヒッポは続けられるくらいではありますが、年金が支給停止になるとそうもいかなくなります。

統合失調症でも自分より短期間に完治はしなくても緩解して社会復帰している人はいます。逆に言えばそれは希望かもしれません。つまりうつ病ならいつか必ず治るから。しかしそれにしても長いです。

ヒッポを始めた頃は「べてるの家」の人たちの生き方を知って、「自分も社会復帰しない。社会進出する」と言っていました。しかしそれも簡単なことではありません。前の主治医は「べてるの生き方はすばらしいけれど、あなたの生き方はそうではないと思うよ」と言っていました。今の施設を続けて「社会復帰」をめざすのが自分には一番現実的な選択なのだと思います。地味に「一日一日」の積み重ねです。

| | コメント (2)

2012/06/29

きょうの「法定雇用率」

先日の新聞を見たら「精神障碍者雇用義務化へ」との記事。法定雇用率算定の範囲が身体、知的の障碍に限られていたことを初めて知りました。交通機関の割引の件など2障碍限定の規定が結構あるので、統一して欲しいと強く感じます。新聞が読めるくらいなので体調は良いです。

| | コメント (0)

2012/05/22

きょうの「次のステップ」

昨夜は床に就いたのが23時半になってしまいましたが、今朝は6時起床でまずまずでした。

午前中、就労支援施設へ行き今後のことを打ち合わせ、6月から週2日で再開させることになりました。以前「4時間作業」と書いていたのがこれです。今の生活リズムなら4時間どころかフルに10時から17時までできるかもしれませんが、あまり急いても悪化しては仕方ないので、少しずつ増やしてデイケアからこちらへスライドさせる方向です。

この施設は川口駅からさほど遠くないところにあります。自分のような精神障碍の人だけでなく知的障碍の人もいます。知的の方は養護学校や特別支援学校を卒業してすぐというケースもあり比較的若い子が多いです。精神の方は病気がだいたい落ち着いてからとなり、年齢層は幅広いです。レストラン、園芸、清掃のプログラムがあり、これらを通して生活力をつけ就労につなげて行くことになります。工賃という名のお金も出ます。わざわざ「賃金」ではなく「工賃」と言うのは、就労契約を結ばないためでこういう施設は都道府県の最低賃金が適用にならないのです。以前半年ほど通った同じような施設では週3日午後2時間やって月千円とか2千円くらいにしかならず、意味がないので全額あしなが育英会に寄付してしまいました。今回再開させるところは最初が時間あたり250円で、2ヶ月を経ると意欲や能力によって昇給するのですが、それでも最低賃金には満たない額です。自分みたいに実務経験が10年もある人は少ないので、自分の場合自炊も含めた生活リズムの構築がテーマになります。将来的には就労の斡旋やサポートもしてくれます。が、とりあえず順調に一日一日をこなして行くことだけ考えて進めようと思っています。

| | コメント (0)

より以前の記事一覧