単純ではない
「奇跡のリンゴ」の本の話題を2回くらい書いています。先日も「泣いた」とか書きました。
この話はNHKの番組取材をもとに書いてある幻冬社版の他に、違うタイトルで日経からも出ているのです。そちらはドラマ的要素は大きくしていません。むしろ木村さんがどれだけたくさんのことを調べて実験して記録してきたか、そのデータがあっての無肥料無農薬栽培だったことがわかります。
さらに木村さんに惚れ込んだシェフの本があります。「奇跡のリンゴスープ物語」。これを読むと奇跡のリンゴはその後決してみんなをしあわせにした訳ではないことがわかります。木村さんのやり方が普及することは、農業団体や肥料会社、農薬会社、その他の利害関係者とそこを基盤とする政治団体にとっては危険なことだと認識されていたとのこと。
無農薬無肥料のリンゴを作りつつ、木村さんはほかの作物も手がけていて、「ポテトチップスに使われているじゃがいもは芽が出ないように放射線を当てている」とか、いろんな話題が出てきます。ここまで来るとただの泣ける話しではなくなります。今自分が食べているものの安全性というところにまで話が広がってくるのです。
昨日牛乳のことを書きましたが、リンゴスープ物語の本を一昨日から読んでいるせいで、なおさら「何かある」と思わずにいられなくなったのです。
この本を読むと、人と人とのつながりがうまく行ったりねじれたり、資金繰りが大変だったり、そういう事を重ねてご自身の事業の発展につながってきたという内容もあって、うまく書けませんが人生を順当に積み重ねた方という感じ。こういうのを読むと自分がそういう経験を積めずにきてしまったのでほんとうに焦りと苦しさにさいなまれます。
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