同床異夢
ベーシックインカムについての考え方が、もらいたい人と経営者などの層では違うことを先日書きました。つまり生活保護に代わるような生存権を保証するものとして考えている人と、社会保障にかかわる行政コストを大幅に削減する手段と考えている人がいるということでした。
同一労働同一賃金もそうなっている気がします。今日日経キャリアネットというサイトの記事に「終身雇用と同一労働同一賃金は水と油」という記事があって「さもありなん」と思いました。
この話は非正規で採用されているのに正規採用の人とこなしている仕事が一緒で時給換算の賃金が異なるのはおかしいのでは?という疑問から始まって、正規採用と同じ賃金をよこせ、という議論だったような印象を持っています。
しかし雇う側は、正規採用は基本的に転勤や異動を会社都合でいつでも行えて、そのことを通してキャリアを積み管理職を目指す候補というようなものだったと思うのです。例えば、ある電鉄会社に新卒で正規採用になった人が、最初は系列のデパートの靴売り場で接客販売員をするという感じ。同じ販売職でも給料は違っていたはず。これ相当昔に知人で実際にあったケースです。
これは賃金に教育訓練費も入っていたのかな、というイメージですね。こういうのばかりではないかもしれませんが。
そこに同一労働同一賃金の考え方が入ると、雇う方としては「じゃホントにその仕事の分だけね」ということで、どちらかというと賃下げモードになると思います。
そして「労働」の内容に応じて、市場価格で人を集めて業務を成り立たせようとするんじゃないかと感じます。担える人が少ない仕事は単価が上がるけれど、そうでないものは上がりにくいというイメージ?今、IT関連などの会社は完全にそうなっている気がします。
しかも雇う側が教育訓練をするのではなく自分自身でスキルアップをしていかないとならなくなる。つまりキャリアマネジメントを自分でしなければいけなくなるのでは。今はこういうのは意識の高い人だけが自主的にやっていますが、組織で働く人の多くがそうなるんじゃないかと思います。
水と油というのはこういう意味だと思います。
やっていけそうですかね。
前の記事に久しぶりにコメントいただきました。お返事少しお待ちくださいますように。
| 固定リンク
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 入学式&オリエンテーション(2019.04.12)
- べーごまクッキー(2019.03.18)
- 減るダイヤ(2019.03.17)
- われながらびっくり(2019.02.23)
- 2月の低温(2019.02.07)
コメント