奉仕で学ぶ
自分が実際にインドへ行く前ちょっとあこがれたのが、マザーテレサがインドに作った、「死を待つ人の家」という施設のボランティアでした。この施設は西ベンガル州の州都コルカタ(かつてのカルカッタ)にあります。
余談ですが自分が行ったダージリン(紅茶で有名)も西ベンガル州。ダージリンへ行くときに西ベンガルのナンバーの車をたくさん見て「少し夢がかなった」ような気がしました。
「死を待つ人の家」はコルカタの街で身寄りもなく行き倒れている人々を収容しお世話する施設で、シスターと呼ばれる修道女とボランティアによって運営されています(現在は力仕事などを担う修道士もたくさんおられるようです)。このシスターやボランティアは世界中から志願者がいて、日本からもボランティア志願の人は結構いると聞きます。
ここのボランティアが並でない重労働なのは簡単に想像がつきます。概略を聞いただけで自分も「これはさすがに無理」と思ったものでした。
おととい、ひょんなことからこのマザーテレサの施設と働きを取り上げたDVDを見る機会がありました。マザーテレサの声を聴くのも初めてですごいと思いましたが、施設の活動はもっと衝撃的でした。限られた人手と資源のなかここまでやっているんだ、と。
さらにびっくりしたのは、そうした究極の弱者をお世話する中でシスターやボランティアたちは、お世話すること以上に多くのことをそうした方々から学んでいるというのです。「学び」の表面的な意味は自分にも理解できますが、そうした活動の中から本当の学びを得るためには謙虚さが必須のはず。そう簡単にはできないことでしょう。
マザーテレサはキリスト教(カトリック)の人ですが、インドでキリスト教徒は全体の1%くらいだったと思います。そこでかれらはそうした行き倒れの人々を収容する際に必ず名前と宗教を聞き、やがて亡くなったときはその宗教のやり方で埋葬するんだそうです。お世話する人たちはカトリックのクリスチャンでも、収容する方々に信仰を強制することはないそうです。ここは大切なポイントだと思いました。
というのも、今でもマザーテレサの活動を「売名行為」とか「貧しい人を利用した宣教活動だ」という人は少なからずいるようだからです。
映像に出てくるインドの様子が懐かしかったです。インタビューされていたシスターのなかにもインド風のアクセントの英語を話す人がいて、それもすごく懐かしかったです。
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