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2016/12/20

もとめられるもの

ある調査によると、企業が新卒社員を採用する際に特に重視した点のトップはコミュニケーション能力。しかも2001年には50%くらいだったのが今年は87%だとか。

もともとの企業の現場でも、経営者、中間管理職、一般社員では使っている言葉が違っていました。もちろん同じ日本語ですが、会話や文章で使われる語彙の幅とか、その表現がどこまでの内容を定義しているかといったことは意外にかみあっていなかったのです。あるいは部門によっても違いました。

現在では、働く人の立場が一層幅広くなりました。契約社員、嘱託社員、障がい者雇用で来た人、派遣社員、外国人社員etc。社員でも同じ会社にずっといるつもりか、転職しながらキャリアを広げるつもりかで読んでいる本や接しているメディアが違うので、使っている語彙やニュアンスの食い違いは広がったと思います。

さらに一つのことに秀でているスペシャリストより、いろいろなことができるゼネラリストのほうが、少なくとも企業としてはありがたいはず。事業環境の変化が速いため、今の事業に詳しいだけの人は使いにくいのです。DHCって化粧品やサプリメントの会社だと思っている人が多いでしょうが、もともと大学翻訳センターの頭文字なのです。元の事業の専門家が今のDHCで活躍できているかというと、なかなか難しいのでは。ゼネラリストとしてやっていくためには違ったタイプの人たちとうまくやっていく能力も必要だと思います。

コミュニケーション力だけで企業が大きくなることもあります。ジャパネットたかたに転職したある放送局のアナウンサーが会社のCMに出ることになった時のこと。「自分はしゃべりのプロだからうまくこなせるだろう」と思ったのに、最初は成果が出なかったそうです。しばらくたって「このままではだめ」と思い、プライドを捨て高田明さんのやっているセールスを一言一句完全コピーでやってみたところ、今まで気づかなかった「話の間の取り方」「キーワードの繰り返しによる印象付け」「お客さんへの最後の一押し」など、また話し方だけでなく身振り手振りまですべてがノウハウの塊であることに気づいたんだそうです。

コミュニケーション力ってほかの勉強や運動と同じで、繰り返し繰り返し練習することで伸びるものです。初めから質を追い求めるのは効率が悪く、とにかく量をこなすことが必要。でもコミュニケーションの練習って自尊心が傷つけられることもあるので量がこなせていないうちは特に「こわいもの」でしょう。一回失敗しただけで人間不信ということもありえます。

大昔?自分が小学生くらいのころ、京浜東北線や山手線に上野のキャバレーの広告が出ていました。あれを今考えるとキャバレーって相手の説得の仕方(口説き方)を疑似的に楽しむ場所だったような気がします。現代はそれがメイド喫茶だったりするのかなあ。でもメイドということはあの手この手のコミュニケーション力で口説き落とすのでなく、最初から言いなりになることを相手に求めるのかなあ、と思ったりして。かけひきが単純になっているのは間違いない気がします。そんなふうにコミュニケーション力が落ちている流れがあるので、なおさらそれが重要視されるんでしょう。


ちなみに体調は先週頑張りすぎてけっこうへろへろです。でもこんな長文を書いていてテンションだけは上がっている?これは危険な兆候ですかね。

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