方言への愛着
このところ日本各地から来た方が自分の言葉で日常を語るというような動画のシリーズをよく見ています。北海道弁の「なまら」は最近有名になって意味も分かりますが、意味の分からない言葉も多数出てきます。でもそれがなんだか心地よいのです。イントネーションもいろいろで特に沖縄は独特です。
どの言葉を聞いていても心地よいのですが、特別引っかかる言葉が2つあるのです。それは甲州弁と筑後弁です。
山梨は母の実家があって、甲州弁は子供のころ長い休みのたびに会えた母方の祖父母のことばです。自分はヒッポをやる前からそういう言葉をまねて覚えようという癖があり、甲州弁はたまにしかいかない割にはいろいろと覚えました。動画の方では話し手がよく「○○っつこん」というのですが、「ああ、言うよねえ」と思います。
ところがもっと心に響くのが筑後弁なのです。福岡県の言葉ですが、福岡は旧国名でいうと豊前、筑前、筑後の3つが一つの県になっている広大なところ。下野が栃木とか、三河と尾張が愛知とか多くの県は1つか2つのエリアが圏域になっていますから3つは珍しい。この豊前(北九州市などのエリア)、筑前(福岡市などのエリア)、筑後(久留米市などのエリア)では言葉がかなり違うんです。だから福岡弁と筑後弁は全然違います。
以前も何度かかいていますが、発病して会社を退職してから福岡県内の農協にいったん転職しました。この時は骨をうずめる覚悟だったので、同僚や知人の言葉を積極的に覚えようとしました。「無理している」と言われることもありましたが、同じ言葉にならないと本当の意味で地元の人間になれないと思っていましたし、上司の方言がきつくて何を指示されているのかわからない時もあったので、じぶんにとってこの言葉を獲得することは最低条件でした。
結局短い時間しかいられなかったのですが、あのときの気合が今の筑後弁に対する愛着につながっているようです。
学術的には「方言」というのはイントネーションを含む全体をいい、さきほどの「なまら」みたいな単語は「俚言」というみたいです。
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