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2010/02/13

障がい者就労支援制度の全体像 その2

その1では中身に全く触れないままでした。

障害者自立支援法が出来るまでは、統合失調症などの障がいを抱えている人の就労先は授産施設か作業所しかありませんでした。これらは「福祉」の枠組みという建前があり、都道府県別の最低賃金以下の給料でもいいことになっていました。これは今でもそうです。ヤマト運輸の元会長だった故小倉昌男氏はその実態を「福祉を変える経営」(日経BP社 2003年10月)の中で指摘しています。そして1993年に保有していたヤマト運輸の株式のうち200万株(当時の時価で24億円)を拠出し「ヤマト福祉財団」を設立、役所の福祉制度のもとでは障害者は自立できないと福祉施設の施設長や職員を対象に経営セミナーを開くほか、「スワンベーカリー」という焼きたてパンの店を広島のタカキベーカリーと共同で立ち上げました。この「スワンベーカリー」は大変好評で業績もよく、今はフランチャイズで店舗を広げていますがフランチャイズ1号店が十条店(東京都北区)でした。スワンベーカリー十条店の取り組みは、今や多くの北区民に知られており、埼京線十条駅前に最近出来たNPOのカフェ&集会場でも朝の通勤客に焼きたてパンを販売して好評です。

しかし、そうした先進的な取り組みにも関わらず福祉施設のほとんどは未だに中身があまり変わっていません。が、障害者自立支援法はその状況を少し変えました。現在授産施設や作業所は公式の名称が次のように変わっています。

就労移行支援
就労継続支援A型
就労継続支援B型
自立訓練(生活訓練)
生活介護
地域活動支援センター
身体障害者通所授産施設
知的障害者通所授産施設
知的障害者通所更生施設
精神障害者通所授産施設
精神障害者小規模作業所

このうち上の3つが就労へのステップとして大きな役割を持っています。就労移行支援施設とは2年を限度に就労することが前提の福祉サービスです。この施設の運営主体は当事者一人当たり1日7828円の費用を受け取り就労に向けての訓練を当事者に施します。サービス内容は個々に応じてアレンジされます。そして2年以内にサービス利用者が就職し、5ヶ月以上就業が続くと運営主体と雇用企業に補助金が出る仕組みになっています。

この就労移行支援サービスは2年の限度があるため、生活リズムが整っていて毎日決められた時間に通所出来ることが要求されるらしいのです。自分の場合は次のステップというイメージです。

就労継続支援サービスは期間の定めのないタイプになります。A型は雇用契約となり法定最低賃金が適用になりますがB型は工賃契約で、事業(多くは内職のような一つあたり○銭という仕事です)収益に応じて通所者に分配されます。

これらのサービスを受けるためには利用料がかかります。就労移行支援の一日あたり7828円の費用は市町村が利用申請した当事者に対し現物支給する形になっています。ただし、費用の1割は自己負担なのです。通所すればするほど費用がかかる仕組みになっています。これが「自立支援ではなく自立阻害」と言われるゆえんです。世帯の所得に応じて減免制度があり、自分は一人世帯で障害年金生活なので上限は支払うのに問題ない程度の額ですが、何らかの理由で世帯分けできない場合、例えば夫婦の一方が利用者という場合はもう一方が生活を支えるために稼げば稼ぐほど費用負担の上限が高くなります。

分かりにくい話なので図を使いたいのですが、ブログに図を埋め込む方法を調べる余裕がなさそうです。今日のところはここまで。

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