第四の障害
ただでさえカテゴリーの多いこのブログですが、今日から新しく発達障害カテゴリーを追加しました。発達障害とは自閉症やADHD(注意欠陥・多動性障害)などのことを言います。これらの障害、特にADHDは最近の子どもたちに起きている現代病のように思われている方が多数派でしょう。自分も数年前までそうでした。事実はそうではありません。これらの人たちはそれまで無理やり知的障害か精神障害の範疇に押し込められていたのです。あるいは高機能自閉症の人のように「おかしい」と自分で感じ、周囲も変だと思いつつ、無理やり社会に適応してきたのです。過去記事で紹介した「発達障害当事者研究」や「僕の妻はエイリアン」などの本、「光とともに・・・〜自閉症児を抱えて〜」などのドラマ(このドラマは2005年日本テレビ系で放映されたものですがホームページは現存します。)をご覧いただければ、少し分かっていただけるものと思います。現在アメリカや日本でもADHDを抱える人に坑うつ剤を投与する精神科医がいます。ADHDや自閉症(アスペルガー障害ともいいます)という障害は一般的に周囲の人と気持ちを合わせていくのが苦手なため、生きぬいていくのが大変ということもあり二次的にうつ病を発症することはありますが、最初からはおかしいと思います。自閉症の人はパターン認識が一般の健常者より得意で、決められたことを決められた通りやる仕事でも健常者以上の能力を発揮します。知的障害とも精神障害とも違うのです。
発達障害が良く理解されてくるにつれ、「どうも自分もそうだ」と言う大人が増えています。その中には社会的に問題なく過ごしている(職場でマネジメントもしていたり、家族や子どももいて普通に暮らしていたり)人もいます。今働けていなくても、適切なサポートがあれば普通に働ける可能性が高いです。
以前「子どもへのまなざし」という本を紹介したことがある、児童精神科医の佐々木正美氏は、最近この分野でかなりの著作があります。その中に今年8月に出たばかりの本「アスペルガー障害、就労支援編」(講談社)は、先日立ち読みしたのですが、当事者に分かりやすいように図や写真、イラストを多用して、かつ具体的で使える内容です。この本の中で佐々木正美氏が発達障害を第四の障害と定義していました。すとんと理解できる考え方です。佐々木正美氏の発達障害に関する認識は優れているので当事者の間では良く知られているようです。
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