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2009/08/31

開票速報を聞きながら その5

日付が変わるのでそろそろ寝ます。

開票速報を聞きながら強く感じたこと。民主党の、特に新人当選者の多くが「脱官僚」とぶち上げているのですが、そんなことができるわけがない。勝間和代氏が述べているように基本的に日本の官僚は優秀ですし、そうでなければ困るのです。官僚という専門家集団がきっちりと根本を守っているから国が成り立っているのです。ただし、自分たちの存在を自己目的化している幹部が多くいることも確かで、それが天下り問題や予算の硬直化問題となっています。天下りはまったくひどく、補助金でももらおうものならセットで役人OBがやってくるというのが実情です。しかし、彼らは専門家集団です。彼らに方向性を与えて日本を変えていくには政治家自身も相当勉強する必要があるし、もっと言うと自分で何とかできるようなレベルでなく、専門家ブレーンが必要です。郵政民営化の時に竹中平蔵氏がやったようなことです。竹中氏は相当ハードな仕事をしました。「構造改革の真実 竹中平蔵大臣日誌」を読むべきです。アメリカでは大統領の周囲にたくさんのブレーンがいることが知られています。大統領はリーダーシップを発揮し、決断を下すことが仕事なのです。親父の葬儀の会葬御礼に仕事先の会社の社長と面会させていただきましたが、知力・決断力・リーダーシップとも素晴らしい方だとお見受けしました。不祥事で倒産した会社を引き受けて再生に取り組んでおられますが、「経営者もダメだったが労働組合もひどい」と嘆いておられました。

民主党の大きな支持母体である連合は労働組合の全国組織ですがきわめて頼りない。労働者の代表足りえていません。たとえば労働組合は業種別に組織されています。しかし、業種業態にこだわっていては企業の存続は困難な時代です。流通業界で言えば百貨店・デパートという業態は早晩滅びるでしょう。JRや三井不動産、その他様々な業種が小売に参入しています。しかしそういう対応はできない構造になっているのです。連合の書記長高木剛氏はユウアイゼンセン同盟出身、自分が所属していた労働組合の上部組織です。流通業は非正規雇用のウエイトがもともと高く、パートやアルバイトの組合員化が課題でしたがそういうことを実現できず日経ビジネスの「敗軍の将、兵を語る」という連載で反省の弁を述べたことがあります。公務員の闇専従問題も根深い。労働組合活動は仕事ではないので休み時間休みの日に活動しなければなりません。それなのに給料をもらいながら専門で労働組合活動をしていた連中が数千人もいたのです。

先日の日経新聞の書評に「路面電車を守った労働組合」という本が紹介されていました。これは広島電鉄の物語。

経営側が廃止しようとした路面電車に、「待たずに乗れる電車、定時発車、定時運行、等間隔運転」「利用しやすい電車」といった、利用者を増やすための施策を持ち込み、労働条件の低下をも積極的に受け入れながら、黒字経営に転換させ、経営側の姿勢を転換させ、ついには契約社員の全員を正社員にするという快挙を成し遂げた

こういう事例を見ても、痛みを言わずに耳当たりのいいことばかり言っている民主党議員に疑問を感じざるを得ません。これだけの大勝したことは逆に言えばかなり危うい。いわゆる小泉チルドレンがほとんど落選したのと同じことがまた起こる可能性が大きいし、民主党と言う党自体がいつまで一枚岩でいられるのかも疑問です。考えていることがまちまちなのですから。いい話だけ実現させられるわけがなく誰かが得をすれば誰かが損をするのです。みんながいい思いをする高度経済成長はとっくに終わり、官需がなければマイナス成長、官需は借金で作るという時代です。先ほども書いたとおり、借金は必ず返さなければならない構図になっており需要の先食いでしかありません。インフレと言うカタチで弱者にしわ寄せをしないようきっちりやって欲しいものだと思います。

いずれにしても、ここがスタートであることは間違いないですね。

0時40分、またもや選挙区では負けた埼玉2区候補の自民党新藤義孝氏が比例で復活当選確実報です。接戦だったのでしょう。たいしたものだ。

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