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2009/06/02

社会的理由と生理的理由

最近自分の同級生に電話をしたら、「先月子どもが生まれた」とか「3月に生まれたばかり」だとか言われてちょっとびっくり。40歳で第一子です。おくさんは二人とも2~3歳年下だったとは思いますが、それでも30代後半であることに違いはありません。もう一人の友人宅も昨年生まれたばかり。ここは夫婦とも自分と同じ年だった記憶があります。

これらの友人宅はそれぞれ事情がありました。二組は結婚したのがお互い35才過ぎ。奥さんのほうが忙しいというのが共通しています。とくにそのうちの一組は奥さんが世界中を飛び回っていた人で、晩御飯はいつもだんなさんが作っていました。またこの三組のうち二組は旦那さんが社会的に評価の高い仕事についていたにもかかわらずうつ病や躁うつ病を発症してリタイア、回復過程で今の奥さんとであって、今は別の仕事をしているのです。

しかし叔母に話したらびっくりしていました(よね?)。母体にかかる負担が若いときとは比べ物にならず、危ないお産になる可能性も高いからです。昔だったら考えにくいでしょう。「赤毛のアン」では、アンのお母さんはアンを出産するときに亡くなっているし、アン自身も第一子出産のときは命の危険にさらされたことになっています。だから昔だったらせめて第一子は20代に、というのが社会通念だったようにも思います。すると結婚自体も20代に・・・ということになりますが・・・。

そのように順調に行くケースはもちろんありますが、社会的な事情は決してそうなっていません。読売ウィークリーが休刊に追い込まれたのにアエラが残っている理由は、アエラが30代独身女性の心をつかんでいるからだと思わずにいられません。先日取り上げた日経ビジネスオンラインにおける深澤真紀さんの記事も、読んでいるのは女性が多いとのことです。

男女とも、仕事に就いたから一人前とはならないのが現代社会。職場でも専門知識や経験を身につけて30歳くらいでようやく一人前になるのが一般的ですから、生理的には20代に出産もしておいたほうがいいことは分かっていてもなかなかそうできません。医学が進歩しているおかげで、年齢が高くなってからの出産リスクもカバーするようになってきているという事情もあるでしょう。不妊治療の技術も進歩しているし。生理的理由を社会的理由のほうがおさえこんで高齢出産が増えることにつながっているようです。

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

お久しぶりです。
産科の現場で働いていても、20代のお母さんよりも30代のお母さんの方が多い気がします。もちろん30代後半40代前半の方も珍しくありません。しかも、私が働いているようなクリニックでも高齢初産の方が普通にいます。高齢初産だから総合病院って時代でもなくなってきていますね。
自分自身も20代の時は全く子供が欲しいと思わなかった。
最近になってちょっと子供を儲けることについて考え始めた時にはもう肉体的にはかなりきつい年代になってしまいました。
精神的な成熟が遅いんでしょうかね。
ちなみに、やっぱり若いお母さん達の方が、身体も精神的にも順調に妊娠・出産・子育てにとシフトしていっている気はしますね。

投稿: yo | 2009/06/03 23:25

yoさん、こんにちは。

若いお母さんたちは、その上の世代の窮状をみて、ある程度割り切ってしまっているのかもしれません。自分の少し上が雇用機会均等法施行で、がむしゃらに仕事に突き進んだ人が多いような気がします。40歳(いわゆるアラフォーですか)近辺で、仕事に打ち込んでいるうちに気がついたらこんな年で、どうしようか?と自分自身にようやく目が行くようになったのかな?と。yoさんの精神的成熟というより時代が与えた影響というのが大きいような気がします。

しかし、実際現場でもこれらの年代で新しくお母さんになる人が多いのですね。

投稿: なんちゃん | 2009/06/06 10:55

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