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2008/07/04

子どもに優しくできない

これもよくある心理的問題のケースの一つです。日経朝刊7月2日、こころのサプリメントより。

A子さんは三十代で結婚。数年間の不妊治療の末ようやく子どもが生まれた。娘が生まれた当初は、生まれてきてくれたことに感謝し優しく接していた。しかし成長するにつれ、その優しさも薄れ、悪いと思いながらもきつくあたってしまうことが増えていった。

きつく当たった後は後悔の念に駆られ「優しくしなければ」と自分自身に言い聞かせるのだが、しばらくすると同じ過ちを繰り返してしまう。「なんとかしなければ」と決心し、カウンセリングに訪れた。

A子さんは「娘は心の底からかわいい。なぜきつく当たってしまうのかが分からない」と語った。そこで、きつく当たってしまう場面を思い出してもらい、どんな状況のときに、どんな感情がわいて、行動に至ってしまうのかを再体験してもらった。

すると娘にたくさんの愛情を与えたとき、「もうこのくらいあげたから」いいじゃない「私はこんなにもらっていないのにあんただけずるい」という嫉妬の気持ちが根源だと分かった。そこで今度は母親の愛情をもらえなかった幼いころのA子さん自身に返ってもらい、架空の母親に向かって自分の気持ちを伝えてもらった。最初は怒りに任せて、病気がちな母親に甘えることができなかった恨みを伝えていたが、次第に涙声に変わり、母親に甘えることができなかったことがどんなに悲しかったか語り始めた。

語り終えるとA子さんは子どものように泣きじゃくった。本当の感情は怒りではなく悲しみだったのである。そのことに気づき受け入れたとき、娘に対する攻撃性も消えていた。

子どもに優しくできないという母親の悩みは非常に多い。そんな時、優しくできない自分を責めるよりも、子ども時代の自分を振り返りその自分を誰よりも理解し受け止め優しく接することが必要だ。それが結果として目の前にいる我が子への優しさにつながっていくことになる。

自分がヒプノセラピーという催眠療法でやったこともこれと似ています。子どもの頃に親から受けた行為、あるいは与えられなかった優しさが原因で、大人になってからの行動に何がしかの障害(というほどのものではなくとも)を抱えている人は実に多いものです。これを読んで何らかの心当たりのある方は一度カウンセラーにかかってみることをお勧めします。

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