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2008/05/21

たねのものがたり 続き

「明日書きます」と言いながら体調不良で何日もたってしまいました。

農薬も化学肥料も使わず育てたタネはどこにあるのか。探したが見付からない。岩崎さんなど一部の農家は持っているが、家庭向けには流通していない。しかし海外に目を向けると、有機認証を受けた農場で育てたタネがある。これを持ってこよう。二〇〇四年、仲間と「たねの森」を立ち上げた。

(中略)国際貢献に興味があった紙さんは(中略)国際機関からボランティアとしてモザンビークへ派遣された。長期休暇のたびに訪れ、「何かしてあげたい」と懸命に活動した。
そんなある年、モザンビークを水害が襲った。手伝えることはないかと避難所を訪ねると、炊き出しをしていた現地の人に声をかけられた。「おなかすいていない?」家も畑も家畜も流されたのに、日本から来た自分のことを心配している。人と人が支えあうことで生まれる心の豊かさ。大地に根ざした暮らしこそ、自分が目指すものではないか。そう感じた紙さんは帰国後農園で研修を受け、その後種苗会社で働き始めた。

たねの森では今、畑を借りて自分たちでもタネを採っている。〇九年にも商品化する予定だ。〇七年からは休耕地の棚田を復活させ、荒れた桑畑を果樹園に作り替えた。すべて無農薬、無化学肥料で育てている。
「そろそろ第二ステージかなと思うんです」。種子販売が軌道に乗り、紙さんが次に描くのは地域の再生だ。何十年も放置されている田畑を復活させたり、荒れた山林に手を入れたり。「青空マーケット」を開いて地域の人が集まる場所を提供したり。いずれは地域通貨の導入も見据えている。
「地域のつながりが途切れてしまったから、タネも守られなくなった。人のつながりが戻れば、タネもまた受け継がれていくんです」
輪は地域内にとどまらない。たねの森には全国から共鳴した仲間が手伝いにくる。顧客とのつながりも深い。「いいものを使う人が増えれば、それ以外のものは排除されていく。資本主義ですから。『遺伝子組み換え反対!』なんて声高に叫ぶのもいいけど、足元から着実に社会を変えるやり方もあるはず」。柔和な笑顔から出る言葉は、力強い。(後略)


実はこの文章、日本経済新聞の日曜版に時折ついてくる「THE NIKKEI MAGAZIN 5月」に載っていたものです。これをたまたま読んで、ぜひこれをクリップしておきたいと思いました。「声高に叫ぶのもいいけど、足元から着実に~」と言うのを読んで「これだ」と思いました。自分の出来ることは声高に叫ぶのではなく足元から変えていくことだなあと。モザンビークの話もいいですね。何かしてあげることがないかと思って行ったら逆にご飯の心配をされて。人とつながることの大切さを感じる・・・これ、言葉で言うのは簡単だけれど、なかなか実感する機会が少ないです。実行するのはもっと大変。しかしだからこそつながっていきたいと思う今日この頃です。

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