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2008/02/28

銀行が博物館に入る日

現在日本にある銀行の多くは10年前、不良債権を大量に抱え込み、その処理を先延ばしして経済に打撃を与え、国の税金で資本増強し、それでも足りずにだまし討ちのような貸し渋りをして多くの人を不幸に追い込みました。

彼らは「民間企業」であるとのたまいますが実はきわめて官営に近い企業です。地銀トップの横浜銀行が財務官僚の有力な天下り先であることをみても分かるし、郵政民営化で誕生したゆうちょ銀行のほうが民間企業的であることを求められ、その方向に動いていることでやっと過剰な地方銀行の再編が始まったことでも分かります。もっともゆうちょ銀行も今立ち上げたばかりでいろいろ混乱があるようです。預金から投資信託へお金を移動してもらおうとした矢先に、もう一度預金を増やそうとしています。とりあえずその問題は脇におきます。

国費で銀行を救済したのは理由があります。経済活動に不可欠なお金のやりとりつまり「決済機能」を人質にとっていたからです。決済機能が滞ると国中の経済活動が麻痺し、ひいては世界中に影響を及ぼす恐れがありました。一国の責任として世界的な混乱の引き金を引く事は許されません。だから国費を投じて銀行を救済したのです。

しかし10年後、銀行は決済機能という人質を放棄せざるを得ないかもしれません。携帯電話を使い銀行を介在させずに決済する仕組みが登場したのです。驚くべきことにこの革命的変化の震源地はバングラデシュなのです。グラミンフォンという革新的サービスが常識を変えつつあるのです。銀行口座を持たない農村部の人達が世界経済に参加しているのだとか。送金も決済も銀行に頼らない人達の登場なんて考えられますか?

銀行が博物館に行くのと貧困が博物館に行くのはどうやら一緒かもしれません。この人類史に残るかもしれない変化をブログの一記事で説明するのは実に困難です。ぜひ「グラミンフォンという奇跡」(ニコラス・P・サリバン著 英治出版 2007年)を読んでみてください。知っているのと知らないのとではこれからの毎日の行動に明白な差が出ます。自分はこれを既知の事柄として、いかにこの新しい時代を生き抜くか全力で考えたいと思います。「べてるの家」の理念である「利益のないところを大切に」すなわち「社会的ビジネス」「損失を出さないビジネス」というものも今や世界的流れになろうとしているのですよ。 

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