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2008/02/28

広告が後押し

京浜東北線に乗っています。日に日に新型車両が増えています。京浜東北線の車両は老朽化している訳でもないのになぜ置き換えるのか?と思っていたのですが、理由らしきものが分かりました。新型車両にはモニターがついています。このモニターを使った山手線の動画広告がスポンサーから大反響なのだそうです。テレビの視聴率がおしなべて低調な反面、外出機会は増えており、スポンサーが電車広告へお金をシフトさせているのだとか。ある飲料メーカーはテレビへの広告出稿を減らし電車広告を増やした事で売り上げが10%以上伸びたそうです。これが新型車両導入の後押しとなっているんです。

最近経済雑誌などでもテレビの退潮が言われています(テレビ局のビジネスモデルが崩壊しつつあると今週のエコノミスト誌に書かれています)が裏でこういう現象が起きているんですね。埼玉高速鉄道の車両に広告用モニターを導入した前社長の杉野氏は先見性があったと言えます。

もうひとつ、メディアと鉄道に関して言うと、キヨスクが今のようなオートキヨスクとコンビニ型のNEW DAYSに分かれて既存のキヨスクの数が減っている背景には、suicaの導入だけでなく売り上げの基幹を占めていた新聞雑誌の売り上げ低迷があるそうです。新聞雑誌の売り上げはピーク時の6割にまで減っており、これがキヨスク店舗の収益悪化となっていて対策を迫られていたところに、suica用レジ導入という命題を親会社JRから迫られた東日本キオスク(当時)が抜本的な店舗の見直しをした結果、オートキヨスクとNEW DAYSに集約し既存型キオスクを減らすことにしたのだそうです。キオスク店員の高齢化もありました。若い人を後継者にしようとしても、今の若い人は暗算が苦手な為、従来キオスクの担い手だった人たちが築いてきた知恵や工夫が継承できないという問題もあったそうです。

さらに今ではNEW DAYSも販売力でかなり力をつけてきて、一店舗あたりの売り上げがセブンイレブンを抜くほどになっているそうです。これも既存秩序が変わる序章となるかもしれません。ローソンが日本郵政と提携して地方の郵便局網維持にタッグを組むのもおもしろい試みだと思います。

新聞の広告出稿も減っていると思われます。全国紙3紙が合同サイト「アラタニス」を開いたりしたのも、ネットで稼ぐというビジネスモデルへの移行をにらんでのものと言えそうです。

キオスクに関しては過去記事におもしろいのがありますので興味のある方はぜひご覧下さい。鳩ヶ谷雑記キオスク関連記事1
キオスク関連記事その2

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