インド人も吹きだす
インドでのエピソードを覚えているうちにどんどん文章化していこうと思います。最近は過去記事に書いたことを自分でも忘れていて、過去の自分に教わる事も出てきました。実は自分は手書きの日記もずっと書いています。これはうつ病を発症してから特にまめに書くようになりました。当時の主治医が日記をつけて2週間毎(診察の都度)にまとめたものをそのままコピーして出すように要求したのです。口で「あんな症状があった、こんな事を考えた」と言うより書いたものを読んだほうが早いからです。今の主治医にも日記を診察前に手早くまとめてから、それをもとに病気の経過を話しています。しかし手書きの日記ではあとで検索したりする事ができません。結構重要な事が書いてあったりするのですが・・・。ブログ記事にしておけば容易に検索できるし、カテゴリー別に読み返すことも出来るのでとても便利です。
前置きが長くなりました。
2週間のインド滞在中、自分が観光地を訪れたのは1日だけ。インドの友人ニラージュが「タージマハールはぜひ見るべきだ」と言うので12月4日にアグラまで行きました。自分は最近観光にはほとんど興味がなくて、国内旅行でも人が行かないようなところでぼーっと時間を過ごしたりするほうが好きなのです。だからガイドブックも、現地の習慣や注意すべき点などを熟読したものの観光ガイドはほとんど読まずに行きました。ですからデリー観光には必ず組み入れられるタージマハールのあるまち、アグラがデリーから260キロも離れている(大体東京から浜松くらい?)ことは行った後にガイドブックで復習して初めて知りました。どうりで朝6時半にロビー集合とか言われるわけだよ。ハイウェイをすっ飛ばして5時間かかりました。
初めてのインド旅行で、しかも病気持ちの自分。安全第一ということで、少々お金がかかりましたが日本語ガイドつきの個人ツアーにしました。それでも諸経費を考えると結果的には安かったと思いましたが。ガイドは日本語がぺらぺらのインド人リアズさん。彼は本当にすごかったです。日本語が話せる以上に日本のことをよく知っていました。来日していくらか滞在したことがあるのでしょう。また、自分が他の観光客と違って買い物などには興味がないことを知ると、おもしろそうなうんちく話をいろいろとしてくれました。
感情を顔にあらわさず、すばらしいリードぶりでガイドをしてくれたリアズさんが唯一びっくりした表情をしたのは、自分が「日本ではインドとイランが映画大国として知られているよ」と話したとき。「イラン?」といってびっくりしていました。そして「日本では『私はなぜ生まれてきてしまったのだろう』と真剣に悩んでいる人が大勢いる」と話したら思わず吹きだしたあと大笑いされました。ひとしきり笑った後かれはこういいました。「インドにはそんなことで悩んでいる人はいません。なぜならインドには宗教があってみんなその教えに従って生きているから。そして多分日本人は一人暮らしが多くて孤独だからでしょう。家族が大事だし、それがダメでも友人がたくさんいることが大事です。」これにはのけぞりました。なんて的確な分析だろう!確かに日本人は家族の中でも集団の中でも孤立している人が非常に多いですよね。でも抽象的な難しい話だと思うのに、これをきれいな日本語で言ってのけるのです。
こんな感じで往復10時間、まったく退屈することなく楽しく観光してこれました。感謝です。
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