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2007/10/17

食べてていいよ。

10月6日日経夕刊のコラムは楠田枝里子さんが書いていました。楠田さんは小学校時代給食の時間に食事を食べ終える事ができず、いつも片付けられてしまっていたそうです。ところが5年生の担任の先生は「まだ残っているから、食べてていいよ。」といってくれたそうです。5時間目が始まっても食べてていいことになったけれど、それでも食べきれず6時間目に突入。それでも食べ続けていたそうです。そのことでしかしながら楠田さんは「自分のペース」というものをつかみ始め、苦手を克服していったそうです。そしてこう書いています。

人と同じでなくてもいい。大切なのは最後まで力を尽くすこと、とそのとき学んだ。百人の生徒がいれば、百の個性があり、百のペースがある。各人を比較しても仕方がない。音痴でもいい、投げ出さずに心をこめて歌う。算数ができなくても、自分の持てる力の中で一生懸命やってみる。その教えはクラス全員に伝わった。

そして「得意な分野だけではなく、ひょっとすると苦手と思われる領域の内にも、大事に育ててあげれば大きく花開く芽のようなものが潜んでいる事を忘れてはならない。」と書かれています。

自分は小学校時代友だちにすら自分から声をかけられない子どもでした。今のように知らない人の中でもずんずん友達を作っていく、人をまとめて引っ張っていくことなど考えられなかったのです。ずっとマイペースを通していました。授業の半分は寝ていたし。

先日川口のブックオフで「光とともに~自閉症児を抱えて~」(2004年日本テレビ系で放送、このドラマのホームページはまだあります。自閉症に関する参考ページもあります。興味のある方はのぞいてみてください)のDVDが売られていたので買いました。久しぶりに家でドラマを見て涙が出てきました。自分のことでは全く泣けないのですが・・・。涙しながら「いるだけでいい」という気持ちを強くしました。「なかなか人には理解してもらえないけれど、あなたは私たちの大事な子どもだし、いるだけでいい」。そんなメッセージがあるように思えました。

自閉症については以前も記事にしたことがあります。再度別の本(「僕の妻はエイリアン 『高機能自閉症』との不思議な結婚生活」新潮社 2005年9月)から簡単に特徴を引用します。

社会性の問題(社会の中でうまくやっていく事が困難)
コミュニケーションの問題(人と心を通わせ、スムーズに意思疎通することが困難)
こだわりや常同行動(特定の物事に強い執着を示し、常に一定の行動パターンを守った生活を好む)

べてるも「そのまんまがいいみたい」というのが理念の中にあります。これ、「そのまんまがいい」ではなく「みたい」という3文字が効いています。つまり「そのまんまがいい」ということが経験として分かってきたということです。ここまでいく過程の長さとしんどさといったらないでしょう。

自分が家族を持って、子どもが障害を持っていても自分だったら受け入れられるという気がしています。自分の病気そのものが8年たってもいつなおるか分からない、というか治らないと考えて行動したほうがいいくらいのものですから、辛抱ではなく、長い目でずっとずっと見つめていくのはできるんじゃないかなと。

ですから「ゆっくりでいいよ。」あるいは「そのまんまでもいいよ。」

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