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2007/09/13

お元気ですか?

小説の一節です。

「それで----私が通ったのは女子高なんです」
「そういうお話でしたね。うかがったことがあります」
「はい、それで女子高のあるおなじ市内に男子校もあるんです」
(中略)
「姉妹校ではありませんね」
「兄と妹です。あちらのほうがちょっと早く出来たようですから」
「そうなりますか」
「で、交歓会というのをやることがあるんです。クラスで企画して、相手の学校のクラスに持ちかけます。それで片方の学校に出かけていくんです」
「楽しそうですね」
私は肩をすくめる
「どうってことはないんです。行くまでは漠然とした楽しさがあります。行事の前って、そういうものでしょう。でも行ってしまえば、ただ時間が過ぎていくだけです」
「おやおや」
「で、私達のクラスもそれをやったことがあるんです。こっちから出掛けて行って、始まる前に、ちょっと時間があったもので駅前のパン屋さんに入ったんです。男子校はすぐ前に駅があるんですよ。けしからんでしょう。何と女子高のほうが延々と歩いてやっと着くのに。おかしいとおもいません?」
「それも運命でしょうね」
「まあ」
「プンプン?」
「プンプン」

笑いました。大笑いしました。
これは北村薫さんの「六月の花嫁」という短編の一節ですが、ここに出てくる描写はまるまる自分が通っていた高校(男子校)のはなしです。そしてその通り女子高もありまして、次の駅から歩いても同じくらいの、駅から遠いところにあるんです。
交歓会というのも実際にありまして、自分は女子高側に出かけていったことが2回あります。すでにお互い付き合っている連中同士が連絡を取りつつ進めることが多かったです。ひどいことに自分のクラスの担任が一番もてたこともありました。

北村薫さんは今はたいそうな売れている作家さんと聞きますが、本当に知名度が高くてびっくり。新聞にコラムを書くこともあって、だいぶ前に日経で、つい最近は朝日で連載があったそうです。

この北村薫さんは、実は自分の高校時代の古文の先生であり、所属していた落語研究会の顧問でもありました。

自分の担任の先生は漢文が専門で、北村薫さんとは何かと仲が良かったように記憶しています。珍しい事に3年間担任が変わらなかったのですが、通知表には「演劇と落研の活動は君の人間形成に有益であろうが、授業中に居眠りしているのが目につくなあ」と書かれたように、ホント自分は寝てばかりいましたので、まあ落ちこぼれても当然と言う感じでしたが・・・。でも最後の年の通知表にはひとこと「非常に味わい深い人柄だ」と書いてありました。

先生方、お元気でしょうか?

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コメント

へぇ~そうなんですか!そういえば私も女子高で、近くの男子校と交歓会ありましたね。私のクラスはたまたまやらなかったけど、懐かしいことばですね。

北村薫さんの本は、旦那が好きで本棚にあったので、何冊か読みました。覆面作家シリーズやスキップなど。文章に透明感があるなぁって思ってました。実際の北村さんはどんな感じの人なんでしょうね~。

投稿: べる | 2007/09/13 21:57

○べるさん
やはり北村作品があるんですね。たくさんの人が持っていてびっくりです。北村薫さんは小柄でひょうひょうとしたしゃべり方をする方でした。

この文章を読むまで交歓会なんて忘れていました(^^;

投稿: なんちゃん | 2007/09/17 23:30

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