人が好きだから
前の記事でも書きましたが、自分は今に至る経験の中でいろいろな人間関係にもまれたおかげで引っ込み思案がなおりました。内気なんですよ、これでも・・・なんて書こうものなら苦情が来そうですが・・・。
ヒッポとべてるの家とアトム共同保育園(これに関してはまだ書いていなかったかもしれませんが)とシュタイナー学校とはそれぞれとてもよく似ているところがあります。すべて関係性がフラットで、お互いが人間関係の中で育ちあうというところです。シュタイナー学校の先生は教え子からさまざまな事を学びます。一つ一つの授業を準備する過程でその日そのときの自分の100%で子どもたちにぶつかっていきます。代表はいますが校長はいないのです。すべての先生がフラットに今の学校の現状や子どもたちの現状を分かち合い先生同士も育ちあいます。アトム共同保育園の保育士さんもそうです。子どもと親と同僚と園長とすべてフラットな関係の中でお互いに学びあっていきます。アトム共同保育園の本を取材した本のタイトルは「大人が育つ保育園」(ひとなる書房 1997年11月) 「不思議なアトムの子育て/アトム保育所は大人が育つ」(横川和夫著 太郎次郎社 2001年4月) べてるの家も代表者はみんな病気の当事者で、施設長がストレスとプレッシャーから耐えられなくなって(一般の人よりもストレスに弱いのです)人知れず仕事場からトンズラしたりします。それでも別に他のメンバーは怒りませんし、いつもの事だし自分たちもそういう弱さを抱えているから補い合っていくうちにフォローができてしまいます。ヒッポも代表者や本部はあるけれどみんな平らです。お互いが育ちあう仲間なのです。ヒッポの場合はメンバーでもそこまで理解できていない場合があるのですが、それもあって当然でしょう。だんだん分かるから。
出自も考え方も、得意不得意もばらばらなのが人間です。だから人間関係でトラブルがあるのは当たり前です。トラぶってこそ「それで順調!」(べてるの家が掲げる理念の一つ)なのです。そう思ったら人がこわくなくなります。ぶつかってけんかして怒られてそれで順調なのだと思います。自分が社会人として10年間流通業という人間臭い仕事ができたのも、人が好きという感覚があったからだと思います。以前の記事で学校時代の自分の勉強法はクラスメイトに勉強を教える事だったという気付きが書いてありますが、まさに人の中で育ってきたのが自分です。
自立というのは自分で何でもこなせる事ではありません。
正直に「できない。助けて」と言って支えてもらうと、(保育士さんは)どんどん力を発揮する。結局、自立というのは、自分ができることと、できないことを認めて、自分一人では何もできないことを自覚し、他人に「支えてほしい」とメッセージを出す。そして「ありがとう」と言う。それが自立なのだと思います。親だってそうです。(不思議なアトムの子育て P217)
だから声を大にして「自分は人が好きです」といえるのです。
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