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2007/06/03

水力発電

水力発電というとどういうイメージがわきますか?自然エネルギーの利用だから好ましいことと考えている方が多いのではないでしょうか?今J-WAVEの「ロハスサンデー」という番組で、コスタリカの二酸化炭素排出削減策として大々的にいいイメージの発電法として語られましたが、とんでもないことです。

水力発電が環境にやさしいと考えている人は川というものをよくわかっていない。川とは水が流れるものだと思っているでしょう。地理学を学んだものなら川は水が土砂を運ぶものと承知しています。土砂を運ぶ作用というのは生態系と密接に結びついています。山から栄養を含んだ土壌を運ぶことで海の生物が生きる糧になっています。実際有明海の問題を考える時、干拓によるものだけでなく筑後川をはじめとした河川へ水資源確保用や発電用ダムをつくったことも干潟の生き物への影響が大きかったといわれています。諫早湾の干拓によるギロチン堤防は、最後の一撃だったのです。あれだけが問題ではないのです。そういうことを分かっていますか?お茶の産地は普通川霧の立つところがよいと言われています。静岡茶の産地は本来大井川の流れで川霧が立つところだったのですが、3000メートル級の山から一気に海へと流れ込む大井川は富山県の黒部川や山梨県の早川などと共ともに水力発電所が乱立していて、「越すに越されぬ大井川」と江戸時代に言われた急流は、今細々としか水の流れない川になっています。

もうひとつ大きい問題は栄養分を含んだ土砂がダムにせき止められることによって、ダム底の土砂がヘドロ化することです。このヘドロ化した土砂は以前黒部川でダムから実験的に排出されたことがありますが川全体が黒くよどみ、河口域では魚が壊滅状態になったといいます。ダムはたった数十年で土砂がたまって、排出しなければ埋もれてしまうのです。

さらに土砂が海に流れ込まないことで日本中の砂浜海岸で土砂が補給されずに侵食が進んでいるという実態もあります。

こういう全体的な問題を知らずに「ロハス」と浮かれて金持ちの道楽の言い訳にすることに、自分はいいようのない嫌悪感を覚えます。

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