嫌われ松子の一生
先日ワーナーマイカル浦和美園にはじめていってきました。ちょうど「嫌われ松子の一生」を上映していたので見てきました。
それにしても、別記しますがイオン浦和美園SCは想像以上に大きいです。ショッピングリゾートという感じで、一日時間を使って楽しめます。自分みたいなものは逆に必要なものだけにお金を使うのが大変。油断するとすっと余計なものを買ってしまいます。
そんなわけで、ワーナーもすごく広いです。確か11スクリーンありまして、アリオ川口のMOVIXよりも奥行きがあるのは当然。自分が以前勤めていた大宮サティのワーナーより広い。びっくりしました。
さて、映画は松子という女性の一生を、甥が追いかけるというようなストーリーです。松子は3人兄弟なのですが、病弱な妹に親の関心が向きがちで、なかなか愛情をかけてもらえません。それでも何とか親に尽くそうとしてがんばるのですが、結局報われませんでした。親の希望で社会人になって教師をしているとき、ひょんなことからやめざるを得ない状況に追い込まれ、そこからはずるずると転落の道を歩みます。親に愛されたりないので常に愛情を求めていろんな男に尽くすんですが、DVがひどい上に勝手に自殺してしまったり、松子をめぐる男たちはいつも松子を裏切り続ける。裏切られて裏切られて、もう人生終わったかと思うような経験を何度もして、最終的に東京・千住の荒川べりのアパートに住むようになります。今までの人生で深い傷を負った松子は精神科へ通院。そこへ、松子にとって途中唯一ともいえる理解者(刑務所で知り合った、AV会社の社長)と出会います。彼女は刑務所で培った美容師の腕を生かしてみないか、と松子に名刺を渡して、「その気になったらいつでも電話して」と言うのですが・・・。荒川べりのベンチで名刺を見ていた松子、ふと名刺をくしゃくしゃと捨てて、病院でもらった薬を抱いてアパートに帰ります。アパートの中で、妹の幻が見えます。彼女の髪を整える幻想を見るうち、「自分はまだやれるかも」としぼんだ心にほんの少しの明かりをともして、捨てた名刺を川べりに探しに行くのですが・・・。
松子の出身地は福岡県の大野島ということになっていて、最初は玄界灘の島かと思ったのですが、話の筋からそれは、自分が有明海を見に行くときによく通った大川市の大野島だとわかります。ここは筑後川が右左に蛇行して流れているところなのですが・・・千住の荒川と似ているという話になっているのですが、似ていないよなあと思いました。荒川は河川敷がとても広いし、土手の向こうに高速道路が見えるし・・・。まあ、それは小さなことです。
自分がとても共感したシーンは、松子が最後のほうで荒川べりにたたずんで、友人の名刺を見て、それをくちゃくちゃに捨ててから病院の薬を大事そうに抱えて帰るところでした。そう、あれだけ愛情を求めながら裏切られて裏切られて、人生に何度も絶望したからこそ、あそこでまた何かに希望を持つのではなく薬をもって帰ったんだろうなあと思いました。精神の病は本当につらいものです。風邪と違って、薬を飲まなくても治るというようなものではありません。本当に過酷なものです。自分も今薬を飲んでいることの気持ちの中には松子と同じような気持ちが潜んでいるような気がしました。
主演の中谷美紀、がんばったなあと思います。多少好き嫌いのでる感じの映画かなと思いましたが、もしよろしければ話題作だそうですのでご覧ください。原作とは少し違う味付けにしてあるみたいです。
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