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2006/06/15

パキシルの副作用

これまで自分は具体的な薬の話を書くのは避けてきました。具体的な薬の名前を出すと人によっては「あれは効かない」などと言いはじめて水掛け論になってしまうことがあるのです。また病気を患っていると関連の本などから薬に関して色々な知識がつきますが、一般の方にはちんぷんかんぷんだと思ったからでもあります。ただ、今回はニューストピックになっていたので取り上げてみることにしました。自殺の試み増える恐れ パキシルで厚労省注意喚起。このニュースに取り上げられているパキシルという坑うつ薬は、自分が発病した7年前にはまだ日本では発売されていなかった薬です。この10年くらいの間に坑うつ薬は新しいものが次々と発売されて、副作用が少なく飲みやすくなってきました。ただ、自分はこの新しい薬(SSRIとかSNRIなどと呼ばれます)はいまいち効果が薄く、今では昔から使われている副作用も効能も強めの薬を使っています。

今、うつ病と診断された時の第一選択はトレドミンという薬だと思いますが、院内処方がメインの個人医院、クリニックなどではパキシルを初めに出されることも多いです。これは薬価が高く利ざやが出るせいだとも言われています。もちろん症状に応じてこれが適切だと判断される場合も多いでしょう。ただ自分としてはパキシルを初めに処方するのはどうなのか?と思っています(こんなふうに長く患っていると薬のあれこれに詳しくなるのが普通です)。まれな例とはいえニュースのような副作用があるのであれば、少なくとも初めにパキシルを処方するのは見合わせるべきなのではないかと思います。

ちなみにうつ病の薬などに依存性があると誤解されている方が一般には非常に多く、「依存症になるからやめなよ」などと患者さんに言う人もいるのですがこれは全くの誤解です。依存性があるのはリタリンという薬で、むりやり一時的に憂鬱気分を緩和させるものです。これは覚せい剤と化学式が似ているため適量以上飲むと違法ドラッグと同じ中毒症状になることがあります。それ以外の薬は依存性はないので、うつの患者さんに「薬をやめろ」というのは絶対にやめてください。急に服薬を中止するととても危険なのです。

追記:念のため書き添えますが、自分はパキシルそのものに疑問を投げかけているわけではありません。今パキシルを飲まれている方はそのままお続けください。ただ、第一選択肢としてパキシルはどうかなあ?という主観的な感想です。お間違えありませんように。

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コメント

お久しぶりです。
自分もかつて服用していた期間があったので、ちょっとびっくりです。薬に副作用はつき物ですが・・・

投稿: march! | 2006/06/24 20:54

○marchさん、こんにちは。

おっしゃるとおり薬に副作用はつき物なので、患者レベルではあまり気にされないほうがいいと思います。ただ医師のほうでは、当初考えられていたより副作用が多いということは念頭において処方すべきだろうなとは思います。トラックバックしてくださった方は副作用を重く考えているようですが、患者レベルであまり気にしすぎるのは、何を信じるのがいいのか分からなくなってしまいますからかえってよくないと自分は思っています。薬の効能も大事ですが、医師との信頼関係も大事だから・・・。薬のことで不信感を持ったりするとどの医者も信じられなくなったりするので逆効果だと思っています。

投稿: なんちゃん | 2006/06/26 23:23

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