SC(ショッピングセンター)次々
今日5月3日、イオン柏ショッピングセンター(JR南柏駅から徒歩12分の国道6号線沿い、シャトルバスもあり)がプレオープンします(グランドオープンは7日)。面積は28000㎡くらいだそうですので、浦和美園に比べると小さいのですが、そうは言っても結構大きなSCです。
雨後のたけのこのように大型SC(いわゆるモール型SC)が出るのには3つ理由があると思います。ひとつは改正街づくり3法の影響で郊外出店の規制がかかるため、前倒しで出店させていること。もうひとつは不動産の流動性が高まっていることです。以前ならダイヤモンドシティ・キャラのように大家さん(サイボー)がある物件以外は自社物件として持たねばならず、大きなお金が必要になりました。しかし、最近は賃料収入を担保にして債券化し投資家に売ったり、REIT(不動産投資信託)に丸ごと売却したりすることで大きなお金がなくても大型店を出せるようになりました。(REITの仕組みは以前にも書きましたが、投資家から集めたお金をてこに金融機関からお金を借りて不動産に投資し、その賃料収入で投資家に配当(あるいは再投資)するものです。金融機関から借りる金利が安いことが利益の出る条件で、日本ではいまだに0金利なのでかなりの収益が上がっています)。
そしてもうひとつは専門店の成熟です。以前のSCならばジャスコなどの核テナントを集客の目玉にして専門店がコバンザメのようにはり付くと言うスタイルが圧倒的でした。しかしいまやモールの専門店のほうが集客の核で、ジャスコやヨーカドーはそのおこぼれを拾うかたちになっています。力関係が逆転したのです。無印良品、フラン・フラン、コムサ、ニトリ、ユニクロetcあげれば書ききれないほどの有力専門店が登場しました。多くの専門店に共通するのは顧客が団塊ジュニア以下だと言うことです。団塊の世代は物のない時代に生まれましたから、ものがあれば満足してきたところがあります。低価格、セルフ販売で大量に売りこなす大型スーパー(GMS)と言う業態はそういう人たちのニーズを拾い上げて成長しました。今、モール型SCができると自分等くらいの年齢層の人がこぞって出かけるように、ダイエーみたいな店が熱狂的支持を集めた時代があるのです。今専門店で物を買う自分ら以下の人は、もののあるのが当たり前の時代に育ちました。ですからものがあるだけでは満足しません。そこにストーリー性といった付加価値を要求したり、無印や東急ハンズのようにライフスタイルをイメージできる店に行くのです。だから総合スーパー(GMS)が不振なのであって、ヨーカドーのように商品を換えればお客がつくと考えるのは全くの勘違いなのです。
そういうわけでこれからもますます大型SCは増え続けると思います。
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コメント
なるほどー。
なんちゃんが文章にしてくれると、SCが次々とオープンしていることが納得できました。
私は1歳8ヶ月の子供をつれて買い物に行くので、ついついSCに行ってしまいます。子連れでも気兼ねなく買い物できるというのは本当に大きな魅力ですね。
先日、平日の夜7時過ぎに浦和美園イオンにご飯を食べに行きましたが、子連ればかりがわんさかいました。
23時まで専門店もやっているので、平日の夜でも買い物ができるのはやはり魅力的ですねぇ~。ただ周囲のお店にどのくらい影響があるのか、心配なところではあります。
投稿: ゆみ | 2006/05/04 10:31
○ゆみさん、こんにちは、いらっしゃいませ。
分かりやすかったとしたらとてもうれしいです。この記事はもう1ヶ月くらい頭と日記帳(アイデアノートでもあります)をいったりきたりしていて、やっと「すぽん」と書けた記事なのです。
自分も火曜日は毎週キャラのジャスコへ行くのですが、スターバックスコーヒーで休憩していると、本当に子供連れのお客さんが多いのに驚かされます。やはり、今子どもがいる世代やその下の世代にとても受け入れられているのが分かります。逆にその上、50代以上の人はあまりいませんが、これは目的買いで来ているのに、広すぎてどこにあるのか分からなくて面倒くさいとか、いちいち歩く距離が長すぎるとか、そんな理由だと思います。だから店のほうもよく考えて品揃えしないとだめですよね。
伊勢丹浦和店も大改装しましたし、周囲の店はおそらく影響が出るのは考慮済みだと思います。大丈夫、心配ありませんよ。
投稿: なんちゃん | 2006/05/06 00:45