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2006/05/21

差別や戦争をなくすには

日経夕刊で、毎土曜日に書いているヘルベルト・プルチョウさんのコラムが秀逸です。5月6日には「共通文化としての暴力の回避」と題して、戦争が起きたり被差別民が出る理由を簡潔に書いています。マックス・ウエーバーの「国家の機能の一つは暴力を正当化すること」という解釈を引用した上で、

どの人間グループもそうだが、グループの中に、その存在を脅かすような問題が起きたら、人々の関心を外へそらす。内を維持するためには、どうしても外敵か、即座に犠牲にできるアウトサイダーが必要。そのようなものがない場合無理にでも作らねばならない。このような悲惨な政策は昔からどこにでも見られる。

とかかれています。人がグループを作る時、差別や戦争は必然的に起こるということです。ブッシュは、戦時中の大統領は支持率が高い(外敵に目が行くから)という理由でイラクを攻撃し、次なる獲物を虎視眈々と狙っているようです。

逆に言えばグループ化せず、一人ひとりが国内海外問わず相手を尊重する、違いを大事にするということは暴力や差別から身を遠ざけるために大変有効だということです。どの国もそうでしょうが日本も民族差別、部落差別、をはじめ精神病患者への差別など、アウトサイダーとなって犠牲にされてきた人々は多いです。和を重んじるのはいいのですが、そのためにいけにえを要求する社会は、結局外敵を作り出してまた戦争への道を歩む社会になると感じます。そうではなくて一人ひとりを尊重すること。国内でこれを徹底してやっていったら力になるはずです。言うは易しかもしれません。でもべてるの家しかり、ヒッポファミリークラブしかり、違いを認め合うこと、そしてそれを分かち合うことによってグルーピングしない、だからこそみんなの力を合わせられるコミュニティというのは確実に存在するのです。あとはそれをいかに広げていくかなのではないかと思います。

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コメント

べてるの家の記事も読みました。
すごいですねえ、こんなグループがあるんですね。もっと知りたくなりました。

ひとりひとりを尊重すること。
簡単なようでなかなか難しいことですよね。
私も子育て中なので、いろいろ考えさせられました。

投稿: べる | 2006/05/22 23:52

○べるさん、こんにちは。

べてるの家の本は何冊も出されています。どれも「うーん」とうならされたり、思いがけないことに笑わされたりします。ここの人は本気で病気になって友達が増えたなどといいます。個人的には医学出版から出されている「『非』援助のすすめ」と太郎次郎社の「降りていく生き方」がおすすめです。

ひとりひとりを尊重するというのはありのままに受け入れるということなのですが、難しいですね。つい自分の価値観にしたがって他人を、あるいは身内をカスタマイズしようとする。ポイントはいい意味での自尊心を持つこと。自分を大事にできることが、人をも大事にできるということにつながるような気がしています。「あなたが心配」といいながら実は自分がかまって欲しいだけのこともよくあります。じぶんもつい最近までこれをやっていましたが、今はまず自分を大事にする、自分の面倒は自分で見るということを実践しようとしています。確固たる自分があることが、結局相手も尊重できるということなのではないかなあ。

投稿: なんちゃん | 2006/05/24 06:26

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