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2006/04/21

墓穴を掘る労働組合

昨日の日経夕刊に大手電機メーカー「シャープ」の賃上げが実質インチキだったことが書かれています(新聞では「苦肉の策」と言う表現でインチキとは書いてありません)。

会社にいたことのある人でも難しいと思うのですが、今の賃上げ交渉では「社員全員の平均でいくらの賃上げ」というやり方をしません。年齢や役職の高い人が当然引き上げ幅も大きくなり、若手まで満遍なく賃上げの恩恵を受けることがむずかしいのです。そのためモデル賃金と言うものを設定します。「高卒入社で25歳、家族ありの人はこのくらい」「大卒入社35歳家族4人の人はこのくらい」と言う風にモデルを決めて、それに準拠するような賃金制度にすることを目的としてこういう分かりにくい事をするのです。

シャープの賃上げはこれを労使が悪用しました。労働組合は全体として賃上げが波及するように「電気労連」「自動車総連」などと産業別の上部団体を持っています。個別企業の労働組合は、上部団体の承認を得ないと会社と妥結できません。会社も人事だけで物事を決めるわけには行きません。トップの意向もありますし、業界としてどういう水準で自社はどのくらいが適切かという判断をしています。今回のシャープの茶番は全体に賃上げをするのではなく、基準となる35歳だけ500円の賃上げをするというひどいものでした。人事部と労働組合の妥協の産物です。こんなことをしていたら労働組合の執行部は総すかんを食らうでしょう。どうやって組合員に説明するんですか。会社だって増益のくせにそんなことをしているのだから企業イメージはがた落ちでしょう。シャープの労組の中央執行委員は特に罪が重いです。こんな時代だからこそ労組の役割はたくさんあるのに、たかが賃上げでこんな妥協をするのは組合費をもらって仕事をしている意味がありません。期中に人事を入れ替えるくらいしないと収まらない失態でしょう。

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