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2005/12/02

来年の経済

来年はアメリカ経済が相当荒れるのではと思っています。なにしろ18年もアメリカの経済を神業のようにコントロールしてきたFRB(連邦準備制度理事会・フェデラルファンド金利というのが日本で言う公定歩合と(イコールではありませんが)同じようなものです)のグリーンスパン議長が引退します。後任にはつい先日バーナンキさんという方が選任されましたが、市場はその力量を試そうとしていろいろな動きが出てくるのは間違いありません。

アメリカは財政赤字と経常収支(貿易上の赤字)という双子の赤字を抱えています。つい最近まではこの点が注目されてドルが売られ、一時1ドル100円に迫る円高になりましたが、インフレ懸念からFRBがたびたび利上げをした結果、ドルと円の金利差が注目され数年ぶりの円安水準までドルが買い戻されました。しかし、来年は円高が進むのではないかと思っています。

アメリカの好景気、特に消費の好調さのうらには住宅価格の暴騰があります。もうずっと言われ続けているのですが、アメリカでは住宅価格がここのところずっと上がり続けていて、地域によってはバブルの様相を呈しているそうです。アメリカでは住宅の資産価値が上がっている今、その上昇分の資産価値を担保にして銀行が個人にお金を貸す仕組みがあるのだそうです。専門家ではないので詳しくは分からないのですが、日本でバブル時代に土地を持っていればいくらでも銀行がお金を貸してくれたのと似ていると思います。IOローンというのもあって、当初5年から7年は利息だけ払い、元本はそれ以降返せばいいのですが、多くの人が元本返済時には家を売ってしまえば転売利益が出ると考えているそうです。これ、日本が景気対策として住宅金融公庫のゆとり返済制度を設けたのに似ています。将来の賃金上昇をあてにして、はじめは支払いを少なく、だんだん支払額を多くするというローンです。実際はバブルが崩壊して賃金は上昇せず、増え始めたローンの返済に行き詰まった人たちの自己破産が多発しました。しかもアメリカもいよいよ住宅価格の上昇が止まりつつあるといいます。歳末商戦の出だしは好調という話ですが、住宅価格が下がり始めるようなことになれば景気にダメージが出てくるのは必至でしょう。FRBとしてはこれ以上金利をむやみに上げられないのではと思っています。

金利の格差がこれ以上増えないと見られたとき、そしてアメリカの景気に少しでも悪い兆候が出た時、今度は先の双子の赤字がまた問題視され始めるのではないかと考えています。実際11月25日の日経新聞マーケットウオッチャーによると欧州の大手金融機関UBS、ドイツ銀行が1ドル90円近い円高を予想しているそうです。

昨今の株高も外国人投資家は来年の円高を予想し、今日本株に投資して円高になったら売却して為替差益を取ろうとしているとも言います。もっとも今の円安はドルの金利高に目をつけてドルを買っている人のほうが多いということではあるのですが・・・。来年急激に円高に振れた時、日本の企業収益はどうなるでしょうか。

金の価格が非常に上がっているというのも、ドルの信認が弱まっていることの裏返しと見えなくもありません。

アナリストではないので結論めいたことはいえませんが、いろいろな要因が重なって来年は経済が荒れるんじゃないかなと想像しています。

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