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2005/11/03

あらためて32条(2)

デイケアに通って、障害者自立支援法の問題の多さにはあらためてため息をつかざるを得ません。おとといくらいに書いた記事で、自分は障害者の支払いが応分負担から応益負担に変わることをはじめて知ったと書きました。これは、たとえば所得にかかわらず週1日のデイケア通所よりも週6日のデイケア通所のほうが一律に支払額が増えるということですが、自分はともかく症状の問題で週1日しかいけなかったひとが毎日いけるようになればそれは患者の自立という目的からすればいい方向へ向かっていることになりますね。ところが負担は増える。当然働くことは無理な人たちばかりです。よくて作業所で下働きをして月給数千円というのが関の山。それでも外に出て働いて・・・と思っている人たちに冷や水を浴びせることになりませんか?自立の意欲も無くなり病状も悪化して入院したり、お金が尽きて生活保護を受けることになったりすれば、社会保障費そのものは減らないんじゃないでしょうか。

むしろ社会的入院を減らして無駄な治療費・入院費を削減するとともに、患者さんが生き生きと社会生活を送れるような施設整備や通院医療費・訪問看護などにお金を回したほうがお互いにハッピーではありませんか。これは精神障害者だけの問題ではなく高齢者医療もまったく同じ構図です。訪問看護や通院医療ですむ高齢者が、自活していくことに不安を感じ退院しないという例は枚挙に暇が無いそうです。北海道赤平市は一人当たり医療費が全国ワースト1位。市長は合併すればことは解決すると思っているようですが近隣自治体から反発を受けています。人口一人当たりの病床数が全国平均の約3倍。にもかかわらず私立赤平総合病院の療養ベットは満床。お年寄りの自宅療養が安心して出来ないため、患者さんの症状が安定しても退院したがらない(出来ない)からだそうです。逆に長野県の泰阜村は訪問看護の充実で高齢者が安心して在宅で暮らせる仕組みを作り、医療費の大幅な削減に成功しているそうです。全国の高齢者一人当たり医療費を泰阜村並に抑えられれば実に11兆円の高齢者医療費のうち4兆円が削減できるのです。(日経新聞9月6日 医の再設計より)

確かに医療費、社会保障費を抑えることは国や自治体の財政状況を見れば待ったなしなのはよく分かります。自分もそれがあるから小泉改革路線を支持しました。与党安定多数の今しかできないことはたくさんあります。増税もいましかチャンスは無いでしょう。不可避なんだから。応益負担ということを言うならば、バブル崩壊後の財政大盤振る舞いで利益を得た現役世代は、引退する前にきちんと借りたものを税金で返してもらわないと困る。いまさら借金をする自治体の首長や議員は自分の名前で金を借りてもらわないと困る。若者や子どもたちを連帯保証人にしないで欲しい。

各論を言い出すと歳出削減の手が緩みかねないとはいえ、ひとつ制度をなくしたおかげで生活保護に充てる費用が増えるのでは意味が無いではありませんか。この矛盾にこたえるようなきちんとした中身のあるものに「自立支援法」を手直しして欲しいと願うばかりです。

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