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2005/07/06

僅差で可決

@nifty:NEWS@nifty:大量造反、可決5票差!! 郵政法案、衆院通過(夕刊フジ).

郵政民営化法案が衆議院を通過しました。事態の推移によっては内閣総辞職あるいは解散総選挙も絶対無いとはいえない局面でなんとか法案が通過したことを自分としては喜びたいと思います。

(ただ、この裏で障害者自立支援法まで通ったらどうしようと言う思いもありますが、それは別項にて)

郵政民営化について、自分の考えは今まで揺れてきました。今年1月段階では反対論者でした。最近の記事では賛成に回り、その後これは絶対やらなければならないことだと思うようになり現在に至ります。

反対だった時も賛成だった時も、着目点は一緒でした。郵貯230兆円、簡保120兆円という国民資産の行方です。反対論だった時は、民営化によってこのお金の政府保証がはずされて、計画倒産させるのではといううがった見方をしていました。鳩ヶ谷雑記: 郵政民営化の本来の目的.過疎地の郵便局維持などと言う論点は議員が自分の地元の有権者に訴えるのに一番響く言葉ではありますが、それは大事な論点ではありませんでした。

今、郵貯と簡保の資産を守る為にこそ民営化が必要と考えています。このまま国営の金融機関を維持したとして、そのお金は国債と財政投融資あるいはそれにかわる財政投融資機関債で運用されていますが、結局それは税金で利息をつけているわけですから(財政投融資が使われている特殊法人や第3セクターの多くが赤字で、税金で利子補填をされたりしているし、地方自治体に貸し出されているお金は当然地域の税金で利息をつけて返す訳です。前の1月の記事をごらんになってください。)回りまわって税金で維持されることになるわけです。その仕組みはもう維持できないので民営化によってその資金運用をする役割をほかに託そうというのが趣旨だと考えるようになりました。

この資金運用役の第3者は外資にならざるを得ないでしょう。郵貯簡保が表向き運用しているように見せて、実際は外資系の投資機関が運用するなどというのは大いにありえると思います。それでもそうしなければ税金で利息をつけていたお金を、保証していた金利で国民に返すことは出来ないと思うのです。

2008年問題というものがあります。故小渕氏が総理の時に大量に発行した10年国債の満期がくるため134兆円も国債を借り替えなければなりません。それ以外にも短期の国債の借り換えはあるので180兆円近くになります。この事態を前に国債は今後値段が下がり(金利は上がる)、国債を持っていることは資産が目減りすることになります。それでも保証した金利をつけて郵貯簡保はお金を返さなければなりません。無理でしょう。

外資は俗にハゲタカのようにおいしいところだけつまんでいるという見方がありますが、それは多くの場合偏見です。外資が収益に見合うだけのリスクをとっていること、ほかに国内の担い手の無い分野(あるいは手薄い分野)に出資し、多くは企業を、より有益なビジネス形態にすることで再生させて、雇用も生み出していることを知ってください。自分のお勧め本「セイビング・ザ・サン」をご覧ください。あるいは出版されたばかりの「日本買い・外資は何を狙っているのか」(中西享著、PHP研究所)をご覧ください。アメリカのユダヤ人が黄色いサルから収奪しているという考えに関しては暴論で、ホロコーストにつながる物があります。そんな考え方をお持ちの方は「ロスチャイルド家」(横山三四郎著 講談社現代新書)を読んでみてください。

さて、もうひとつ大事なことがあります。以前はあまり考えていなかったのですが郵便局員の雇用の問題です。今超低金利の中郵貯も簡保も魅力的な商品が無く、お金がよそへ流れ出しているといいます。郵便にいたっては電子メールの普及や宅配便、メール便の隆盛により先細り感は否めません。雇用維持のためにもそれぞれの分野で魅力的な商品を出していくことが絶対必要です。それと合理化も避けられません。無集配の特定郵便局は、徐々に特定の郵便局長が局長を務める形から、運営がローコストで済む簡易郵便局に転換せざるを得ないでしょう。前にも書きましたが郵便はすでに5000億円の債務超過です。

国がもう公務員を雇えなくなってきているのではないかと予感させる話があります。現職の埼玉県志木市長が指摘するように、地方の税収32兆円に対し地方公務員の人件費だけで31兆円という話(穂坂邦夫著 「市町村崩壊」 スパイス)や、秋に40の独立行政法人を対象に1万人を非公務員化するための法律を提案し来年4月からの実現を目指す(日経新聞6月23日)と言う話などがあります。

以上のことを総合して、自分は、郵政民営化はしなければならないという考え方になりました。いろいろな要素が絡んでいる話なので分かりにくいと思いますが、少子化議論と同様問題を解きほぐしながらみなさんもぜひよく考えてみてください。

文中に挙げた書籍のほか(「郵貯崩壊」 仁科剛平著 祥伝社)を参考にしました。

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