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2005/06/04

神社についての考え方

首相小泉の靖国参拝が隣国関係に波紋を投げかけています。韓国の外交通商相は首相小泉が靖国参拝をやめればその件は問題は解決するとはっきり明言。中国の副首相が予定を切り上げて小泉との会談をキャンセルしたのもはっきりと「靖国問題が原因」との立場です。

近隣諸国は靖国神社そのものの存在には言及せず、A級戦犯合祀の問題についてのみ問題視しています。作家の立花隆氏は「日本では、極東国際軍事裁判(東京裁判)は戦勝国が戦争に勝った勢いで、敗戦国に押し付けた無法な裁判で、A級戦犯は犯罪者というより民族の罪をかぶされた犠牲者という見方がかなり強くあり、そのような視点から、「A級戦犯が合祀された靖国神社に参拝することがどこが悪い。そんなことにまで文句をつける中国の言い分など聞く必要がない」といった意見が少なからず見受けられるが、ことはそれほど簡単な論理で通る問題ではない。」との意見を述べられています。(第18回 靖国問題の決着へ向け 小泉首相、豹変せよ! - nikkeibp.jp - 立花隆の「メディア ソシオ-ポリティクス」.)

自分は以前靖国神社の存在そのものに疑問を投げかけました。鳩ヶ谷雑記: 自分の宗教観について.こういう考え方を持っている人は少ないのかなと思っていたら、5月30日の日経朝刊のコラム「春秋」にこんな記事が出ていました。

 日本海海戦でロシアのバルチック艦隊をを撃滅した連合艦隊の司令長官、東郷平八郎が亡くなったのは、その輝かしい勝利から29年後の1934年のことだった。5月30日は祥月命日である。
 国難を救った「聖将」と国民から崇拝され、国葬をもって送られた。早速神様として祭ろうという動きが具体化して、現在、東京・渋谷区にある東郷神社が建立された。(中略)
 作家の阿川弘之さんの『井上成美』は、東郷の神格化を批判的に取り上げている。冒頭に、先の大戦中に海軍次官などを務めた井上提督の「人間を神様にしてはいけません。神様は批判できませんからね」と言う言葉が出てくる。(後略)

太平洋戦争中に軍人であった井上提督と言う人がこういう考え方を持っていたことに驚くとともに、自分みたいな考え方をする人がいたことに大いに勇気付けられました。やはり実在の人間を神格化するのは、アニミズム的な側面を持つ神道にはなじまないと思います。

そうはいっても靖国神社と言うものが現存する以上、そして先の大戦の戦没者を祭っているということからも何らかの対応をせざるを得ないでしょう。ただ小泉が参拝することは一個人の参拝とは性質の違う物です。朝日新聞みたいなことを言って、週刊新潮から「反日」といわれるかもしれませんが、もちろん自分の中では「反日」とは全然違う感情です。国内の論調における「反日」と言う概念はいったいどういうものなのでしょうね。

#6月5日付記:当初中国の外相が帰国したと記載しましたが、呉副首相の誤りでした。訂正します

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コメント

神社と言うと「神様を祭るところ」と現在では思われていますが、昔は違う意味で使われていたようです。
徳川家康は日光東照宮に祭られていますが、そうしようと朝廷に計らったところ、朝廷では一騒動があったそうです。
よく歴史を見てみるとわかります。神社に祭られている人は怨霊になった人ばかりです。家康を怨霊の仲間に入れると言う幕府の考えが理解できなかったからです。
人を救うのが神社ではなく、怨霊を封じて人を守るのが神社だったのです。
寺院は人を葬るところではなく、人を教え導くところ、人を救済するところだったのです。
昔国分寺を立てたい身も、菅原道真が祭られたのもなるほどと新たな考えが浮かんできます。
では靖国神社はどう解釈するのかな?

投稿: 心象仙人 | 2005/06/04 17:30

心象仙人さん、ようこそ。

とても明快なお話、ありがとうございます。そういわれてみればうなづける例は多いですね。そうなると鶴岡八幡なんかはどうなっちゃうんだろ・・・。勉強不足ですね。
寺院は確かに大昔は葬祭などしていなかったように歴史で学んだ気がします。この辺は以前トラックバックいただいた「つらつら日暮し」のtenjinさんがお坊さんと言うことで詳しそうですので、折を見て見解を伺ってみたいと思います。それにしても、靖国・・・。

重ねてコメントありがとうございました。

投稿: なんちゃん | 2005/06/05 00:07

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