電車男
人に勧められていたので、「電車男」を見に行ってみました。ポスターに出ているオタク青年がとても見苦しくて(笑)、これを山田孝之が演じており、国仲涼子も出ているという「ちゅらさん」コンビでなければあんまり見る気がしなかったでしょう。山田が主演で国仲が脇役なので「ちゅらさん」と逆なのですが、やはり国仲が看護師というのも面白いですね。
ストーリーはまあご覧になっていただくとして、自分の感想でまず思ったのは、エルメス側からみた電車男物語があったら面白いだろうなと言うことでした。最初は背筋は曲がっているし髪の毛もさもさのさえない姿である電車男に付き合っていくエルメスと言う人。才女で美人でありながら彼のようなタイプの人間の、素朴といっては単純すぎるかもしれませんが、人柄に魅力を見出していく過程では彼女自身にもそれなりの物語があると思うのです。電車男は実在の人をモデルに作られたストーリーのようですが、うそでもいいから彼女側から見た電車男物語を見たいなと思いました。
ネットの世界に埋もれていた電車男。いわばバーチャルなコミュニケーションのなかにいた人間がリアルな現実の人間関係の中に出て行く。その応援団がまた匿名のバーチャルなつながりの中にいる仲間であるというのは、すごく逆説的ですね。彼がリアルな人間関係である「恋愛」にチャレンジしていくなかで、当然あるはずの苦しい気持ちに陥ったりする、そこを克服していくところが山場なんですが、その苦しい気持ちを乗り越えた先にハッピーエンドが待っているというのは、コミュニケーションが比較的上手でないと言われる自分たちの下の世代には夢を与えるストーリーなのではないかなと思いました。
ここのところ人と人のコミュニケーションに関して考える機会が多いので、映画を見ていながらもその辺のところをとても意識してしまいました。
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