彫刻のある団地
4月22日付日経からの記事です。
先日ご紹介(鳩ヶ谷雑記: HATOGAYAルネッサンス.)した東鳩ヶ谷団地(現在名:コンフォール東鳩ヶ谷)に世界的な彫刻家(自分は名前を知りませんでしたが)流政之氏の制作した作品が設置され4月23日に除幕式が行われました。
この流さんは1958年の東鳩ヶ谷団地建設時にも26点もの作品をデザインして設置されていたのだそうです。今回老朽化のため1点を除き撤去されましたが、残る1点はリメイクされたとのこと。
「世界的な彫刻家」とのことですが、1958年といえば47年も前のこと。そのころはたいそう若手の彫刻家だったのではないでしょうか。まだ戦後まもないころで美術に対する一般的な評価も低かったでしょう。当然ご本人に対する評価もまだなかっただろうところ、26点もの作品を置かせてもらえることは大きな喜びだったのではと想像します。その思い出があっての今回の作品設置なのかなと想像します。
鳩ヶ谷は同じような地理条件の蕨に比べて地域の個性と言うのがつかみにくい街だと思います。蕨は中山道という幹線道路の江戸から2つ目の宿場町と言うことで大変栄えたようで、今でも宿場の面影を残す通りがありそれをうまくシンボル化していっています。それにひきかえ鳩ヶ谷は同じ宿場町として発展したにもかかわらず、鳩ヶ谷といえば?と言うような個性が見つけづらいです。古くからの住民なら「鳩ヶ谷といえば釣竿」と言うかもしれませんが、自分も古い住民の方に教えてもらったくらいですから、一般の人は知らないでしょう。旧市街地にも(まあ旧とつけてしまうところがダメなんだよな・・・)かなり面白い洋館がいくつか残っているにもかかわらず、その価値に地元の人は気づいていないようです。交通不便でしたから外部の人はなかなか鳩ヶ谷の内部に触れることが出来なかったということもあるでしょう。専門家の手で再評価されるべき宝が鳩ヶ谷には眠っています。マンション建設の波に飲み込まれるままにするのは大変もったいないです。
ただ、そういうことを感じている人間が極めて少数であることも事実でしょう。「鳩ヶ谷」をgooで検索するとこの鳩ヶ谷雑記が12番目に出てくるくらい注目度の低い土地なんです。自分は、住んで5年とは思えないほどの愛着を持っているのですが、このブログに思いを吐き出すしかないんです。同好の士と言うのがいない。そういうなかで思い入れをもって「はとがや」に新たな息吹を吹き込んでくれるこのようなプロジェクトは大歓迎です。
もっともっと「鳩ヶ谷」を見直すきっかけになるようなプロジェクトを期待したいと思います。
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