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2005/05/17

JR西日本事故の背景

JR西日本の列車事故については体質の問題などいろいろなことが言われていますが、自分はバックボーンとして経営環境の問題が少なからずあると考えていました。テレビではおそらくほとんど取り上げられていない事故の背景についてかなり分析的で自分の考えと合致する物を見つけましたので ご紹介します。JR西日本、ブレーキなき組織の暴走体質 - nikkeibp.jp - 企業・経営.

この記事の中で言われていることですが、今の経営のバックボーンとなっているのは旧国鉄の資産を受け継いだ会社であることで、これがまずはじめの一歩だという事です。旧国鉄は新幹線の改良や首都圏の路線の輸送力増強に一番力をいれ、他の都市圏の通勤路線や都市間輸送は2の次にしてきました。というか全国を見た場合にはそうせざるを得なかったのです。

そのため名古屋圏や近畿圏では関東以上の私鉄王国が築き上げられました。首都圏ではJRと私鉄がまともにスピードを競う区間と言うのは限られていて、有名なのは東海道線と京急の品川~横浜間で、昔はたまに両者が並走する場面があるとお互いにスピードを意識したといいます。ところが近畿圏、名古屋圏では競合区間だらけです。大阪(梅田)~京都・神戸間は阪急・阪神・京阪と、天王寺(なんば)~和歌山間は南海と、大阪~奈良、京都~奈良は近鉄とまともに競り合う構図になっています。

JR各社に分割された後、東日本以外のJRは遅れていた地元の都市圏ダイヤの整備に乗り出しました。それまではストで列車の止まる機会があった名鉄は、JR東海が岐阜~豊橋間の快速列車を増発してからは競合上ストなど出来ないようになりました。一番変わったのがJR西日本の近畿圏で、ディーゼルカーしか走っていなかったようなローカル線が次々と電化されスピードアップされて首都圏並みの都市圏ネットワークになってきました。

記事にも載っている通り兵庫県三田市は90年代人口増加率が10年連続日本一になりましたが、それをささえたのが今回事故のあった福知山線(JR宝塚線)の増発、スピードアップでした。宝塚~三田間の峡谷沿いにうねうねと引かれた線路を廃止し、長いトンネルでまっすぐに結ぶようにしました。JR新三田駅から少し丘に登るとそこには多摩ニュータウンよりもすごいのではと思うほどの新しい団地・住宅群があります。(自分の勤めていた会社の研修施設がここにあったので何度か行きましたが、本当にびっくりするようなところです)このニュータウンと大阪間が快速電車で結ばれることになり、一ローカル線が通勤通学の足となりました。余談ですが東海道線やこの福知山線につけられた愛称(JR神戸線・JR宝塚線・JR京都線)はそのもの阪急との競合意識むき出しの路線名です。

競合する私鉄との差を早く埋めようとして無理が重なってきたということなのでしょうね。あとは記事のほうが詳しいので、ご一読ください。

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コメント

JR西日本の問題は、JR東日本にもあります。数ヶ月前に東京駅で「のぞみ」とプラットフォームの間に挟まれ、脚に大怪我をした際の職員の対応には呆れ果てました。即ち、列車発車時刻厳守で、負傷者の小生は放置されてしまいました。若い職員が119番で救急車を取敢えず呼んでくれましたので大事にはならなかったものの、最初の対応には腹が立ちました。更に、救急対応に1時間以上も経ってやっと対応病院が見付かるという行政にも問題ありと思われます。

投稿: Japan007 | 2005/06/15 14:55

JAPAN007さん、はじめまして。大事に至らなくて本当によかったです。
「のぞみ」にお体を挟まれたとすると、JR東日本ではなく東海のようですね。もちろんJR各社にこのような危険は潜んでいるように思えます。JR東日本のお客様相談室に何度か安全上のことでクレームを出しているのですが、前向きに動こうとしてくれません。安全あってこそのスピードと定時性であって欲しいと心から思います。
コメントありがとうございました。

投稿: なんちゃん | 2005/06/16 00:11

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