クレームを活かす
先日のクレームの記事で、クレーム受け付けをコールセンター頼みにして聞く耳を持たない会社は滅びるだろうと空猫さんのコメントに書いたのですが、昨日あれから冷静に考えてみました。
直接お客さんと接する小売業の場合、クレームは現場の生身の人間が聞くことが多いでしょうが、例えばアマゾンみたいな会社の場合は直接お詫びに行くわけにも行かないし、コールセンターでひたすら謝るしかないでしょう。
問題はそのクレームを権限のある部署が引き継いで改善を指示したり、トップがクレーム情報に接することが出来て、直接経営のヒントをもらえるようにする事だなと思いました。
自分はアマゾンで1回だけクレーム沙汰がありまして、あってはならないことなのですが、他人の納品書が送られてきたのです。アマゾンの場合買っているものが本ですから、ダイレクトにその方の興味ある分野が分かってしまうのですね。コールセンターに電話して対応してもらいましたが、電話先のオペレーターさんは危機感がなさそうでした。ただ、その後の処置についてはきちんとしていましたからそれ以上言わなかったのですが、原因を徹底に追究して二度とない様にして欲しいことですよね。
ただ今日から施行された個人情報保護法によって、個人情報の扱いにノウハウのないところは相変わらず外注するしかないのですね。個人情報対策も万全にしたコールセンター業務の請負会社なんてのの記事が昨日の日経に出ていました。
いずれにしろ、クレームはめんどくさいものではなく業務改善の為の重要な情報源です。自分が経営者だったらコストをかけても欲しいです。小売でつぶれた会社(そごう、マイカル、ダイエー)は全部ワンマンで、現場を見に行っても取り巻きが囲んで全然現場の情報を伝えないようにしてしまっていました。今苦闘している三菱自動車、三菱ふそうにも同じような構造があったと聞きます。うてば全体に響くような企業、商店と付き合いたいものです。自分が社会復帰しても、この精神は決して忘れないようにしたいものです。
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コメント
きょうから新年度。新しい局長からの訓辞で、「悪いことほど早めに報告せよ」と言われました。「良いことを聞いた」と思いました。
クレームを活かす経営者も同じですね。
投稿: nog. | 2005/04/01 19:11
まったくです。リコール隠しをした三菱ふそうがいい例ですね。分かった時ごとに公表しておけば今のような経営危機に陥ることはなかったでしょう。難しいのは組織の中でその意思を貫き通す事ですが、ぜひとも貫き通したいものです。
投稿: なんちゃん | 2005/04/02 00:07