夜回り先生の講演
本日26日22:00からNHK教育で「夜回り先生」こと水谷修さんの講演会を再放送します。お時間のある方ぜひ見てください。といってもいま21:30なのでこの呼びかけでテレビを見ることの出来るかたは少ないと思います。3はFMで聞けるので、自分も聞いて、感想があれば述べたいと思います。
先ほど番組が終わりましたが、とても、今何かを言葉に出来るような気持ちではありません。また落ち着いたら書きます。
番組が放送されてから丸1日が経過しました。新しくスレッドをたてるよりもここで書けることは書いたほうが良いと思い、付け足し形式で書き込みます。
番組を聴き終わってから、むしょうに酒が飲みたくなりました。普段は夕飯に缶ビール1本、それも少なくなって週に1~2回なのですが、焼酎か日本酒を飲んで酔いつぶれたいような気分になりました。逃避ですね。講演に出てきたエピソードは本でも書かれているものでしたが、読むのと実際の声で聞くのとでは大違いでした。感情移入しすぎなのかもしれませんが、自分は夜回り先生の出会った子どもたちと同じ空間で同じ時間を過ごしているということが信じられず、ショックで感情をコントロールできなくなってしまいました。でも泣けないのでつらくてつらくて酒飲んで逃げるしかないような気持ちにさせられたのです。
自分も微妙な歳ですよね。親に対しては「この馬鹿親」といいつつ、もし自分に子どもがいたとして「馬鹿親」といわれないだけのものがあるか、考えさせられます。もちろんあからさまな虐待はしないでしょうが、問題は心ですよね。どこまでつながることが出来るのか、こんな社会に子どもを送り出すことそのものに罪悪感を感じざるを得ないです。今までは「こんな社会に誰がした!」と自分より年上の人間に怒っていればよかったのですが、いまや自分たちが言われる立場になってもちっともおかしくない年齢ではありませんか。責任は果たしているのかといわれたら「すいません、全く果たしていません。」といわざるを得ません。
自分が親のことを「馬鹿親」呼ばわりするのを不快に感じる友人たちもいるのです。「なんで親のことを悪く言うんだ」と突っ込まれて、子どもを自分の感情の捌け口に使う人間を「馬鹿」といって何が悪いかと応えて気まずくなったりしたこともありましたね。ま、自分の事は置いておいて・・・。
子どもに捨てられても仕方がない親が大勢います。多くは親自身が「お子ちゃま」です。うちみたいに家庭を維持できないために子どもがAC(アダルト・チルドレン)になる程度ならまだ良いほうで、経済力もないのに「出来ちゃった婚」をして、でもまだレジャーのほうに感心が強く、子ども自体が邪魔になってしまう親が激増しているといいます。10代~20代前半までの夫婦のうち「出来ちゃった婚」で第1子が出生した割合が2000年段階で6割という(「希望格差社会」P154)数字にびっくり。そして98年以降児童虐待処理相談数が2倍、3倍、4倍と恐るべきスピードで増えている事実(出典同じ)に空恐ろしさを覚えます。
「夜回り先生」こと水谷先生はこういいます。「子どもたちが夜の世界に来るのはなぜか。夜の世界の大人はみんな優しいからです。でも、なぜ優しいかといえば、売春させたりドラッグ漬けにしたりあるいはドラッグの売人にさせたりしようとするからです。」「昼間の大人たちは子どもをしかるばかり。子どもたちが自分で自分の良さに気づいていないのにしかられるだけしかられたら、どうです?大人だって非行中年になるでしょう。」
しつけどころか家庭の責任で子どもを育てることすら困難な時代に突入しています。心ある大人は、自分の子だけでなくあらゆる子どもたちにこう声をかけなければいけません。「心配しているよ、どうしたんだい、大丈夫、そばにいるよ。」いやいや、子どもたちばかりではありません。自分が7つ年下のいとこにかけ続けている言葉そのものじゃないですか。
本が出てから1年間で「夜回り先生」のところにきたSOSメールは3万件、多い日は1日1000件に達するそうです。その85%がリストカット。しかし夜回り先生は言います「リストカットもOD(処方薬を規定以上に飲む)も少年非行も暴走族もドラッグも根は一緒」と。
日曜日の新聞にCAPの事が載っていました。CAPは寸劇の実演などを通して身を守る力を養う米国生まれのプログラムです。CAPに関してはplainさんが詳しいので、子どもが自分で自分を守るための本|ACで死別シングルママの鬱・PD克服記をお読みください。自分も現在本の取り寄せを依頼中ですので、いずれコメントします。
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コメント
こんにちは初めまして。
トラックバックさせて頂きました。
僕もあの番組を見て同じように衝撃を
受けた人間の一人です。
宜しくお願い致します。
投稿: わかすぎけん | 2005/03/16 10:32
わかすぎさま。ようこそいらっしゃいませ。
自分は、お気に入りブログリストのなかにあります「空猫の存在証明書」で教えていただきました。まず本のほうを読み、直後に放送があって先生のじかの声を聞きました。とてもショッキングな事実を次々と見せ付けられていたたまれない思いをしました。先生と同じ事は出来ないでしょうが、なんとかこういう方の存在や子どもたちの豊かな可能性について多くの方に伝えたいと思っています。今後ともよろしくどうぞ。
投稿: なんちゃん | 2005/03/18 01:37