一つ分かると謎が倍
手持ちの本だけで手いっぱいのつもりでしたが…
本の内容をまとめていると「これってなんだっけ」と疑問がわくことが多く、調べてしまいます。今は検索をかければほとんどのことは一応わかるので、あっという間に思考がぶっとんでいきます。
当初は、在任中に来日したこともあるフランシスコ前ローマ法王のことを知りたくて、入院中に本を2冊読んでいました。ところが。
この先はややこしいので読み飛ばしていただいて結構です。
キリスト教には主に2通りあるということは、なんとなく知っている方も多いと思いますが、信者以外で具体的なことを知っている方は少ないでしょう。勉強が得意だった方は、もともとはカトリック教会しかなかったことや、中世に当時の教皇が「免罪符(今は言い方が違うらしい)」を売ることで批判を浴び、宗教改革という形でプロテスタント教会というものが生まれた(これはグーテンベルクが印刷術を普及させたことも大きな影響があった)なんてことまで憶えているかもしれません。プロテスタントはいろんな宗派があるけれど、カトリックは世界中の教会を代表する形でバチカンというものが統べているってことまで知ってたらかなり詳しい方でしょう。
でも、信徒か関係者でなければ「カトリックにもいろいろあり、それは修道会というものがキーになっている」なんてことはご存じないと思います。
カトリックの神父さんには転勤(異動)があります。が、基本的には所属する修道会の教会や諸施設の中に限られます。ところが、カトリックとしては一致しているので、東京都は千葉県と一緒に「東京教区」というエリア分けがされていて、教会を設立した修道会が違っていても「教区」としてはまとまっているのです。これがプロテスタントとの大きな違いの一つだと思います。ルーテル教会など大きい会派だとプロテスタントでも牧師さんの異動はありますが、プロテスタントとして一つにまとまることはほとんど不可能でしょう。
四ツ谷駅のそばにあるカトリック麹町教会は、イエズス会という修道会が設立した教会なのですが、隣接地にある上智大学はイエズス会が作った学校なのです。歴史の好きな方なら「イエズス会と言えばフランシスコ・ザビエル」と思い浮かぶかもしれません。日本にキリスト教を最初に持ち込んだのが「イエズス会のフランシスコ・ザビエル」で、彼はイエズス会を創立した「イグナチオ・デ・ロヨラ」の最初の6人のメンバーの1人だったのです。フランシスコ前教皇はイエズス会から初めて教皇に選出された方でした。しかも初めて南北アメリカ大陸から選出されたということでも注目を集めました。
さて同じミッション系の学校でも設立母体によって、学校のカラーは全く違うということが最近理解できるようになりました。カトリックとプロテスタントで違うのはもちろんですが、カトリックの場合設立した修道会によってもカラーが違うのです。学校運営に強い修道会とか病院運営に強い修道会とか、障がい者施設運営とか児童養護施設といろいろありすぎてややこしいこと限りないです。
これ以上、きょうは書ききれないので止めておきますが、今書いたような事柄がなんとなくわかってきたのはごく最近のこと。1つ分かると2つくらい謎が増えるのが、学校以外で行う勉強というものなのかもしれません。














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